蕪の下処理はもちろん!彩りよく相性抜群の海老を蕪に詰めたら(射込み 印籠)絶品料理の出来上がり!
どもども板前ちっぴぃです。
蕪かぁ。
嫌いじゃないけど別に...
適当に煮てちょいちょいと味付けりゃ良いんじゃないの?
ちょっとそんな寂しいこと言わんでください...
蕪は様々な料理に使え正直なにしても旨いんじゃないの?
ってくらい素敵な食材です。
ただ、実は結構繊細な面があって、火にかけ過ぎるとぐにゃぐにゃぐにょぐにょな食感になってしまうんです...
これじゃせっかくの美味しい蕪も台無しです...
今回、蕪の下処理、具を蕪に詰めるためのくり抜き方、射込み蕪の作り方、海老そぼろ銀餡の作り方を解説していこうと思います。
※今回、これらの菊蕪に剥いた蕪を使用していますが、剥き方に関しては別途機会があれば解説していこうと思います。
蕪(かぶ)/剥き方(詰め込む土台の作り方)
1 蕪をしっかりと洗い水気を拭き取り、天と地を切り落とす。
2 根側の蕪の細い方(蕪全体の1/3~1/4)を切り落とす(蓋に使用)。
茎がついていた、詰める側の蕪半分くらいまでの深さに切り込みを入れる。
コツ!ポイント!
※今回あえて、道具がなくても出来る方法を解説しているため、型抜きやくり抜く道具などを使っていません。
道具を使えば、作業をスムーズに行うことが可能ですが、無くても問題なく作ることが可能です。
※上から包丁を使いぐるりと切り込みを入れても良いですが、画像のように蕪を立て蕪を転がすように切り込みを入れると、作業がやり易くなる。
3 蕪の中央から切り込みに向かって、スプーンを入れ数回に分けて蕪をくり抜いていく。
蕪(かぶ)/アク抜き/下処理/下ごしらえ
1 米のとぎ汁、蕪を鍋に入れ火にかける。
2 蕪を硬めに茹で水にさらす。
コツ!ポイント!
※蕪は茹で過ぎると、ぐにゅぐにゅになってしまう。
下処理の段階で茹で過ぎると、味を含ませる際にも、火を入れるので仕上がりの際にせっかくの蕪が台無しになってしまう。
目安として蕪全体に透明感が出るまで、火にかけないように硬めに茹で水にさらす。
※丁寧に下処理をする場合、水にさらし終わった蕪を一度蒸し器でサッと蒸し、水気を飛ばす。
蕪/射込む種(具)の準備
1 下処理を済ませた海老を用意する。
※海老の下処理に関してはこちらをご覧ください。
エビ/下処理/したごしらえ/伸ばし方
2 海老を半量は細かく叩く(粘りが出るくらい)。半量は荒く切る。
コツ!ポイント!
※全てすり身のように、すり潰しても良いが、あえて叩いて、海老の食感に変化をつけ活かす方が、食べたときの満足感やインパクトが出て良いと、判断したためこのようなやり方をしています。
好みに合わせ色々とお試しください。
3 細かく叩いた海老と荒く刻んだ海老、下味に塩少々、砂糖を隠し程度に入れる。
舌触りが、滑らかな食感になるよう繋ぎとして、片栗粉を少し加えしっかりと混ぜ合わせる。
コツ!ポイント!
※蕪や海老を最大限活かすため、詰める種にあれこれ入れず、仕上げています。
蕪(かぶ)/海老そぼろ餡/海老の下ごしらえ
1 海老を細かく刻む。
コツ!ポイント!
※必要以上にあまり細かく叩くと、サッと湯引きする際にくっついてしまうので、叩くではなく刻むようにする。
2 湯を沸かし海老を入れ、手早くサッと海老をほぐすように混ぜる。海老がほぐれたら、海老を氷水に落とし、しっかりと冷ましたら水気を切る。
コツ!ポイント!
※上手くほぐすことが出来なくても、氷水の中で指で塊をほぐせばよい。
蕪(かぶ)/詰め方/餡の作り方(仕上げまで)
1 しっかりと水気を取った蕪のくり抜いた部分に、ハケなどを使い薄く片栗粉をつける。
2 用意した種を蕪に詰める。
詰めるとき隙間なくしっかりと、詰めるようにバターナイフなどで押し付けるように詰め、表面を平らにする。
※画像左のように、薄板またはクッキングペーパーなどでしっかりと蓋をして、一度サッと蒸し器にかけ固めてもよい。
蕪(かぶ)/煮かた
3 鍋に出汁、塩少々、酒、ミリン、隠しにコク出しのため砂糖少々、蕪を入れ控えめ目の味付けで煮含める。
コツ!ポイント!
※今回、出汁に鰹だしを使用しているが、昆布出汁など好みの出汁を使いお試しください。
※コトコトと火にかけ煮含める。
※醤油を使わないことで、蕪を色よく仕上げることが出来る。
※この時点で、はっきりとした味付けにしてしまうと、銀餡にも味をつけるので、食べた際に濃く感じてしまう。
※左が蕪にクッキングペーパーで蓋をしたまま仕上げた蕪。このように薄板やクッキングペーパーで蓋をすることで、火を入れた際に盛り上りずらくなるよう仕上げることが出来る。
4 蕪を炊いた出汁または、出汁に蕪を炊いたように、色を付けずに足付けをして、用意しておいた海老そぼろを鍋に入れ、葛粉または片栗粉を溶き入れとろみを付けて銀餡を作る。
コツ!ポイント!
※銀餡の味で食べるイメージなので、好みの味付けに調整する。
※基本的に銀餡は、色付けずに仕上げるが、仕上げ間際に香りづけに、薄口醤油を数滴垂らしてもよい。
5 器に蕪を形よく盛り付け、海老そぼろ銀餡を上からかけ、蕪に柚子の皮を乗せて完成。
射込み蕪にしなくても、蕪を炊いて銀杏をかけても普段の蕪を煮るのとは違った、味わいで美味しくお召し上がり頂けます。
今回少し工程が多いですが、普段の蕪を使った料理とは雰囲気が変わり、見た目も味も抜群です!?
あっ...好みもあるし言い過ぎか...
射込み蕪の作り方さえ分かれば、種(詰める具)に関しては好みに合わせ色々と、応用が可能なので、肉や魚などなど、色々お試しください。
それでは皆様お付き合いありがとうございました。
また宜しくお願い致しますぅ!
絶対に必要という訳ではありませんが、専用の道具を使用することで、綺麗な仕上がりになったり、手間を省け効率良く作業出来るのは間違いありません。
様々な野菜や魚介の下処理/下ごしらえ/レシピ/食べ方
専門的な店でないと扱っていないこともあるので、気になる方はこちらをご覧ください。