コショウダイ/さばき方/おろし方について徹底解説!
コショウダイについて
コショウダイ/あやかり鯛
鯛とつく多くが鯛ではなく、見た目が鯛に似ている。
鯛にあやかって鯛とつく魚→【あやかり鯛】
コショウダイはタイ科ではなく、イサキ科
コショウダイ/旬
6月頃~7月頃の初夏が産卵期にあたる。
この時期は、漁獲量も多く味は落ちるが、安くなる。
最も美味しく食べることが出来る、旬は秋から冬とする人もいるば、春から夏とする人もいるくらい、
コショウダイは産卵期を除き、年間通して美味しく食べることが出来る。
コショウダイ/名前/由来
表面に斑点があり、この斑点が胡椒のような見た目をしていることから、コショウダイと呼ばれるようになったとされる。
についての説明はこれくらいにして。
コショウダイ!実に旨い!
身も締まり、脂も乗ってとにかく旨い!
この時期は値段も安く特に狙い目!
そこで今回!
コショウダイのさばき方/おろし方はもちろん!
骨に身を残さず綺麗に三枚おろしをする方法など、解説していこうと思います。
- コショウダイ/さばき方/おろし方について徹底解説!
- コショウダイについて
- コショウダイ/さばき方
- コショウダイ/下処理/下ごしらえ
- コショウダイ/鱗(ウロコ)/取り方/周囲を汚さない方法
- コショウダイ/腹/開き方
- コショウダイ/エラ/内臓/浮袋/取り方
- コショウダイ/血合/落とし方/取り方
- コショウダイ/頭/カマ/取り方/外し方
- コショウダイ/骨に身が残りずらい/おろしやすい/三枚おろし/おろし方
- 魚/上身/下身とは
- 一般的な三枚おろし/手順
- コショウダイ/頭(兜)/割り方/切り方/頭の下処理
- 頭/下処理
- コショウダイ/カマ/ヒレ/処理/切り方
- コショウダイ/腹骨/取り方/外し方
- コショウダイ/身を無駄にしない/柵/冊(サク)/取り方/サク取り
- コショウダイ/皮の引き方/皮の取り方
- 様々な野菜や魚介の下処理/下ごしらえ/レシピ/食べ方
コショウダイ/さばき方
コショウダイ/下処理/下ごしらえ
1 コショウダイを洗い、表面についたヌメリや汚れを落とす。
コショウダイ/鱗(ウロコ)/取り方/周囲を汚さない方法
2 ウロコを取る。
コツ!ポイント!
※尾側から頭側に向かって、ウロコを取り除いていく。
ウロコかきなどを使いウロコを取る際に、真横に動かしてウロコを取っていくと、コショウダイのウロコは固く、ウロコが飛び散り、周囲を汚してしまう。
斜めに、ウロコを取っていく感じで、ウロコを掻いていくと、飛び散りずらい。
※新聞紙を敷き、ウロコを掻いていくと、掃除がしやすくなる。
その他の方法として、画像のように袋の中で、ウロコを取り除くと、ウロコが飛び散らず、片付けの手間が省け、その後の作業がしやすくなる。
3 ウロコを取り終えたコショウダイを洗い、しっかりと水気を拭き取る。
頭を右、腹を手前に向けて置く。
4 エラ蓋をめくり、胴体と頭が繋がる細い部分と、エラの付け根を一緒に切り落とす。
※下側のエラ付け根を切り落とした様子。
5 胴体の丸みのある部分に、沿わせるように包丁を入れ、繋がった膜のような部分を切り外す。
6 頭側についた太いエラの付け根を包丁で切る。
コショウダイ/腹/開き方
7 腹側に小さな穴(肛門)がある。
肛門に包丁の先を入れ(逆さ包丁)、頭側に向かって腹を切り開く。
※頭側から腹を開く場合、内臓を傷つけないよう、
浅く包丁を入れ頭側から腹側の小さな穴(肛門)に向かって、腹を開く。
※腹を開き終えた様子。
コショウダイ/エラ/内臓/浮袋/取り方
8 エラを持ち尾側に向かって引っ張るように、
内臓も一緒に腹から取り出す。
このとき、内臓と中骨がについている部分を包丁で切り外す。
9 腹から内臓を取り出し、胴体と繋がっている部分を包丁で切り外す。
※内臓を取り除くと、中骨付近に白く厚い膜のようなもの(浮き袋)が、ついている。
※包丁で切り目を入れている様子。
※浮き袋に切り目を入れ、手で中骨についた、
浮き袋を取り除いた様子。
コショウダイ/血合/落とし方/取り方
10 下画像/内臓を取り終えた様子。
画像でも確認できると思うが、
腹から内臓を取り出すと、中骨に張り付くように血合がついている。
血合を取り除きやすくするため、
血合に浅く包丁で切り目を入れる。
※血合に切り目を入れた様子。
11 流水を当て、竹串を束ねた物やササラを使い、血合をしっかりと落とす(取り除く)。
※血合を取り終えた様子。
コショウダイ/頭/カマ/取り方/外し方
12 水洗いを済ませたらしっかりと水気を拭き取る。
頭を左、腹を手前に向けて置く。
頭の付け根と、腹ビレ付け根付近を線で繋ぐように、中骨に当たるまでしっかりと、包丁で切り目を入れる。
※切り目を入れた様子。
13 裏返し、同様に中骨までしっかりと切り目を入れる。
※裏、表、切り目を入れた様子。
14 中骨を切り落とし、頭を落とす。
コツ!ポイント!
※中骨を切り落とすとき、コショウダイの骨は固く、無理に切り落とそうとしても、簡単には切ることが出来ない。
骨と骨の間にある、白っぽく透明な部分(軟骨)、を切るようにすると、簡単に頭を落とすことが出来る。
コショウダイ/骨に身が残りずらい/おろしやすい/三枚おろし/おろし方
15 頭を右、腹を手前に向けて置く。
腹側肛門付近から包丁を入れ、ヒレの付け根に合わせ、骨に沿わせて浅く切り目を入れる。
今回、解説する捌き方/おろし方/手順
下身/腹→上身/背→下身/背(下身をおろし終える)→上身/腹(三枚おろしを終える)
魚/上身/下身とは
頭を左、腹を手前にして置き、上側になる身が【上身】
頭を左、腹を手前にして置き、下側になる身が【下身】
一般的な三枚おろし/手順
魚をおろす際、基本的に下身(頭を右側に向け、上になる方の身)からおろす。
下身/腹→下身/背→下身(片身)をおろす。
上身/背→上身/腹→上身(魚をおろし終える)をおろす。
コツ!ポイント!
※一般的な三枚おろしの手順は、効率よく魚をおろすことが出来る。
ただし、片身ずつおろすことで、下身をおろしてから、上身をおろそうとすると、
下身がない状態になってしまい、高さがなくなり、おろしずらくなる。
骨から身を外さず、身を残したまま、おろせる状態にすることで、
おろす際に高さを残しおろすことが出来る。
おろしやすくすることで、骨に身が残りずらくなる。余計に力を入れず(身割れを防ぐ)、おろすことが出来る。
結果的に、身割れせず、骨に身を残すことなく、綺麗におろす/捌くことが出来る。
16 太く硬い骨(中骨)まで、しっかりと包丁を入れ、腹側の身をおろす。
太く硬い骨(中骨)までおろしたら、
包丁の刃を少し上に傾け、コブのようになった、
太く硬い中骨に繋がった身を骨から外す。
コツ!ポイント!
※画像では、確認することが出来るように、身を持ち上げているが、身割れの原因になるので、身は持ち上げない。
※魚をおろす際、ノコギリを使うように、ギコギコと包丁を動かさないこと。
身割れ、断面が凸凹とした仕上がりの原因になる。
包丁全体を使い、流すようなイメージで中骨まで一回、または二回程度でおろすようにする。
※太く硬い骨(中骨)までおろしたら、中骨に沿わせて、包丁の刃を少し上に傾け、コブのようになった、太い中骨に繋がった身を外す。
イメージとしては、太く硬い骨(中骨)の頂上と、身が繋がった状態になるようにおろす。
17 裏返し、背を手前、頭側を右にして置く。
背ビレ付け根付近に合わせ、骨に沿わせて、
浅く包丁で切り目を入れる。
18 太く硬い骨(中骨)まで、しっかりとおろす。
包丁を傾けコブのようになった中骨に沿わせるように、骨についた身を外す。
19 裏返し、背を手前、頭を左に向けて置く。
背ビレ付け根付近に合わせ骨に沿わせて、
浅く切り目を入れる。
20 同様におろす。
※この時点で、上身の腹はまだおろしていない。
下身の背側と腹側を開き終えた状態。
下身が繋がっているのは、尾の付け根付近、コブのようになっている中骨の頂上、腹骨。
21 下身の腹と背を開き終えたら、
尾の付け根付近に、刃先を入れる。
尾の付け根付近の骨に、ついている身を外す。
コツ!ポイント!
※尾の付け根と身は外さない。
尾の付け根と身は繋げた状態にしておく。
※尾の付け根と身が繋がっていることで、腹骨を切る際に身がズレず、作業がしやすくなる。
22 包丁を返し、骨に沿わせ頭側に向かって、切り進める。
そのまま腹骨も切り外す。
※腹骨を切っている様子。コショウダイの骨(腹骨)は固く、そのまま腹骨切ろうとしても切りずらい。
腹骨付近にきたら、包丁を立てるようにして、腹骨を切っていく。
23 刃を尾側に向けて入れ、身と尾の付け根を切り外す。
※この時点で、下身をおろし終えた状態。
24 同様に上身、腹をおろす(開く)。
25 同様に上身、尾の付け根付近に繋がった身を切り外す。
26 下身と同様に腹骨を切る。
※包丁を立て腹骨を切っている様子。
27 尾の付け根付近の身を切り外し、三枚おろしを終える。
※その他、コショウダイのおろし方として、以前、解説した鯛のおろし方でも効率よく、おろすことが出来る。
詳しくはこちらをご覧ください。
コツ!ポイント!
魚のおろし方は人により様々なやり方がある。
魚のおろし方に関しては、正解はなく、仕上がりが良ければ、それが正解と個人的には考える。
好みに合わせたやり方をお試しください。
コショウダイ/頭(兜)/割り方/切り方/頭の下処理
1 頭を立てて置き、頭の中心を真っ直ぐに切る。
コツ!ポイント!
※中心を真っ直ぐに切ると、切りやすい(割りやすい)。
※頭が割りずらければ、先にカマを切り外してもよい。
※頭が固く、そのままでは、包丁を入れずらい場合、先に頭に切り目を入れる。
※切り目を入れてから、頭を割ると包丁が入りやすくなり、割りやすくなる。
頭/下処理
割った頭の様子。
画像のぽっかりと穴のあいた部分にどろっとした脳が入っている。
しっかりと取り除くこと。
コショウダイ/カマ/ヒレ/処理/切り方
1 先端部分は焼き物などにすると焦げやすい。
煮物などにするとヒレが立つ。
それらを防ぐために、切り落とす。
コツ!ポイント!
※画像では、ヒレの先付近を切り落としているが、付け根付近から、切り落としてもよい。
コショウダイ/腹骨/取り方/外し方
1 身をつけないよう、腹骨に沿わせるように包丁を入れ腹骨を切り外す。
コツ!ポイント!
※腹骨に沿わせるように、包丁を入れずらい場合、
一度、腹骨の付け根付近に浅く切り目を入れる。
逆さ包丁などで、切り目を入れることで、腹骨の先端を立たせることが出来る。
※腹の先の身(砂ずり)は、固く身の食感が異なる。
腹骨と一緒に、砂ずりを切り落としてもよい。
※腹骨と身の固い部分を切り外した様子。
※真鯛など、腹骨を切り外すと、身に白い膜が残っている。
骨抜きなどを使い、膜もしっかりと取り除く。
コショウダイ/身を無駄にしない/柵/冊(サク)/取り方/サク取り
1 おろし終えた身の中央付近(血合/中骨)に合わせて、真っ直ぐ半分に切ってしまうと、尾側の身が細くなってしまう。
焼き物などの切り身にする場合は、先に尾側の身を切り、切り身にしてから、背と腹に切り分ける。
刺身などのサク取りをする場合、尾側と頭側の身が同じ幅になるように、サク取りする。
コツ!ポイント!
※サク取りする際、腹側の身に中骨が残るように、骨に包丁を沿わせるように切り、サク取りする。
※中骨を切り外した様子。
コショウダイ/皮の引き方/皮の取り方
1 皮を下にして置き、包丁をまな板から浮かせないように、皮を引いていく。
自分から外に向かって、包丁を進める皮の引き方を【外引き】
自分に向かって、包丁を内に向けて進める皮の引き方を【内引き】
※魚の皮の引き方や刺身の切り方など、以前解説している記事がありますので、詳しくはこちらをご覧ください。
コショウダイは旨い!
コショウダイを見つけたら自分で捌いてみるのもあり!?
この機会に是非お試しください。
様々な野菜や魚介の下処理/下ごしらえ/レシピ/食べ方
それでは皆様お付き合いありがとうございました!
また宜しくお願いいたしますぅ。