【板前レシピ】島オクラ(シマオクラ)/食べ方

味つけは塩のみ!絶品【塩オクラ/作り方】や【おひたし/酢の物/レシピ/作り方】などまとめて徹底解説!!

島オクラについて

島オクラ/とは

馴染みのある角のあるオクラ【五角オクラ/角オクラ】と違い、鞘(さや)に角がない。

馴染みのあるオクラと比べると、倍ほどの大きさがある。

馴染みのあるオクラと比べると、気になるようなクセなどもなく(弱く)柔らかい。

※大きくなりすぎると(20cm程度)硬い場合がある。

甘味もあり、とても食べやすい。

オクラが苦手な方も島オクラなら、抵抗なく食べることが出来るのではないだろうか、という印象を受ける。

その他/名称

鞘(さや)に角がなく、鞘が丸いことから、【丸オクラ】と呼ばれる。

島オクラ/旬

7月頃~9月頃/夏

島オクラ/主な産地

沖縄県

島オクラ/食べ方

おひたし、天ぷら、炒め物、など様々な料理を楽しむことが出来る。

島オクラについての説明はこれくらいにして。

島オクラ?なにそれ?

オクラはオクラでしょ。

あれ。緑色をした物や赤っぽい紫色をした物が、あるけど、なにこれ?

オクラみたいだけど、丸いし大きい、しし唐?唐辛子?

馴染みもないし、食べたことないなぁ。

なんて方がいるとか、いないとか。

ちょっと待った!

馴染みのあるオクラと違って、角のない島オクラ!

これがまた旨いのなんの!

丸オクラなんて呼び名があるように、角がなく丸い!

それでいて、デカい!

大きくなりすぎてしまった島オクラは別として、

柔らかく甘味もある!生で食べても旨い!

緑(青)の島オクラと、赤(紫)の島オクラが、

あったりでこれまた面白い!

そこで今回!

産毛を取る板ずりなどの下処理/下ごしらえ!

鮮やかな色を引き出す!茹で方/色出し/色止め!

島オクラ(緑)と、島オクラ(赤)を茹でたときの様子や、

緑と赤の島オクラの活かすには、どのような料理に向いているかなどは、もちろん!

味つけは塩のみ!これぞ!真の塩オクラ!

【島オクラ/塩オクラ/作り方】

島オクラを存分に味わうための、これぞ!王道!

【島オクラ/おひたし/作り方】

など、まとめて解説していこうと思います。

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島オクラ(シマオクラ)/下処理/下ごしらえ

1 島オクラを洗い水気を切る。

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2 先端のヘタ部分を切り落として、硬いガクの部分をぐるりと一周剥く。

ヘタ側、先端に浅く十字に隠し包丁を入れる。

※島オクラの中の空洞まで、切り込みが届かないよう注意すること。

コツ!ポイント!

※ガクの部分から切り落とさずに、こうすることで、無駄なく食べることが出来る。

その他に、島オクラは中が空洞になっている(通常のオクラ同様)。

サッと茹でて色出しする場合など、大きく切り落としてしまうと、島オクラの中に水(湯)が入ってしまい、水っぽくなってしまう。

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※ヘタ側、先端に浅く十字に隠し包丁を入れた様子。

この部分は硬いので、隠し包丁を入れることで、火の通りが良くなる。

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島オクラ/板ずり/塩ずり/産毛(うぶげ)/取り方

1 島オクラに塩を振りかける。

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2 島オクラをまな板に擦りつけるように、端から端まで手を移動しながら、上下に転がす。

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※上手く転がせないようなら、島オクラに塩を擦りつけるようにして、表面にある産毛を落としていく。

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※塩は洗わずつけたままにしておく。

そうすることで、色出しで茹でる際、鍋に塩を入れる必要がなくなる。

島オクラ/色出し/色止め/注意点

※ここで言う色出し/色止めは、緑色の島オクラのみのこと!

赤色の島オクラを茹でると、どうなるかについては島オクラ(赤)/茹でた場合/参考画像をご覧ください。

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島オクラ(赤)/色落ちしない(色落ちを抑える)/産毛の取り方

島オクラ/塩気をつけたくない場合(塩を使わない)/産毛/取り方

 

 

1 スーパーなどで野菜や果物を購入する際に、見かけるネットに島オクラを入れる。

流水を当て擦り産毛を落とす。

コツ!ポイント!

※塩気を入れず、生のまま刻むなど、

そのままの、島オクラの味わいを求める場合に、適した方法といえる。

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島オクラ(赤)/産毛の取り方/色落ちの違い/参考画像

※画像上が、ネットを使って(塩を使わず)産毛を落とした島オクラ(赤)

メリット/デメリット

若干の色落ちはあるが、板ずりよりも色を残すことが出来る。

塩を使っていないため、島オクラ本来の食感や、味わいを求める場合に適した方法と言える。

ただし、塩を使って、余分な水気を抜いた訳ではないので、旨みを引き立てることはない。

塩を使い、しんなりとさせていないので、人によっては、硬さを感じる。

※画像下が、板ずりして(塩を使った)産毛を落とした島オクラ(赤)

メリット/デメリット

塩を使うことで、適度な塩気が入り、甘味などを引き立てることが出来る。

余分な水分を抜くことで、その分、旨みが強くなる。

しんなりとさせることで、柔らかな食感に仕上げることが出来る。

ただし、生の島オクラ本来のシャキシャキとしたような食感や、色落ち(色飛び)するため色味が損なわる。

コツ!ポイント!

※どちらの方法も、そのままの島オクラ(赤)と比べると、色落ちはあるが、比較すると、かなりの違いがある。

色落ちさせたくないがために、サッと洗うだけで済ませる方もいるようだが、

個人的には、料理の仕上がりなどを考慮すると、

用途に合わせて、どちらかの方法で、産毛の処理をすることをオススメ致します。

好みに合わせてお試しください

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島オクラ/茹で方/色出し

1 鍋に水を入れ、火にかけて湯を沸かす。

コツ!ポイント!

※板ずりをした、島オクラの塩をつけたままにしているので、鍋に塩を入れる必要はない。

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2 沸いたら、塩がついたままの島オクラを鍋に入れ1分~2分程度、茹でる。

コツ!ポイント!

※茹で時間に関しては、島オクラの状態や好みにより人それぞれ異なる。

1分程度茹で、菜箸などで一つ取り出し、硬さを確認するなどして、好みの茹で具合になるよう、お試しください。

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※島オクラ(赤)/茹でた場合/参考画像(1)

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※菜箸などを使いムラなく、島オクラを茹であげる。

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※島オクラ(赤)/茹でた場合/参考画像(2)

島オクラ(緑)は茹でるなどの色出しすることで、鮮やかな色が出る。

一方、島オクラ(赤)は茹でると、色が抜け落ち白っぽくなってしまう。

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島オクラ/二通りの冷まし方/メリット/デメリット

冷まし方(1)

 

 

1 茹で終えた島オクラの湯を切り、盆ザルなどに島オクラが重ならいように並べ、

全体にうっすらと少量の塩を振りかけ(振り塩)、自然に冷ます。

メリット

※うっすらと塩を振ることで、余分な水気を抜くことができ、水っぽい仕上がりにならない。

※適量な塩気が入り、島オクラの味わいを引き立てることができる。

デメリット

※色止めしていないので、色味が損なわれる。

※自然に冷ますことで、余熱で火が通る。

少し茹で時間を短くするなどの、調整が必要になる。

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島オクラ/塩オクラ/作り方

1 茹で終えた熱々を盆ザルなどに、重ならないように並べる。

島オクラに塩を振りそのまま自然に冷まし、15分程度置いておく。

コツ!ポイント!

※塩を振りしばらく置いておくと、島オクラの水気が抜け、画像のようにポツポツと表面に水滴が浮いてくる。

余分な水分を抜くことで、島オクラの旨みがグッと増す。

塩を振りしんなりとさせることで、柔らかな仕上がりになる。

適度な塩気がつくため、島オクラの甘味も引き立つ。

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2 洗わずに、キッチンペーパーなどで、島オクラの水気をしっかりと取り除く。

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3 ざっくりと大きめに乱切りする。

コツ!ポイント!

※見た目のインパクトを活かし、切らずにそのまま盛り付けるなど、好みに合わせて、お試しください。

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島オクラ/塩オクラ/盛り付け/食べ方

1 器に島オクラ(塩オクラ)を見栄えよく盛り付ける。

コツ!ポイント!

※個人的にまずは、シンプルにそのまま食べることをオススメ致します!

しっかりとした下処理を済ませ、島オクラの味わいを引き立たせるために、

とことん!シンプルに塩のみで味つけした、

島オクラ/塩オクラは、想像以上に旨い!と、

感じて頂けるかと思います。

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※好みに合わせて、鰹節(削り節)を天に盛る。

和えるなど、色々とお試しください。

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島オクラ/色止め

冷まし方(2)

 

 

1 茹で終えた島オクラをキンキンに冷やした氷水(冷水)に入れ、一気に冷まし色止めする。

しっかりと冷ましたら、水気を切る。

メリット

※島オクラ(緑/青)の鮮やかな色を活かすことができる。

※色味がよい。

デメリット

※色味を活かすため、冷水を使って冷ますことで、

水っぽい仕上がりになってしまう。

コツ!ポイント!

※何を目的にするかで、冷まし方にも違いがある。

好みや用途に合わせて、お試しください。

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※島オクラ(赤)/茹でた場合/参考画像(3)

島オクラ(緑)は、鮮やかな色が出ている。

一方、島オクラ(赤)は、もとの色が何色だったのか分からないほど、色が抜けてしまう。

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※水気を拭き取っている様子。

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島オクラ/茹でて色が抜けた島オクラ(赤)/色止めした島オクラ(緑)/酢に浸けた場合/参考画像

※色が抜けた島オクラ(赤)は、若干ではあるが色が戻る。

※色止めした島オクラ(緑)は、イメージとしてはピクルス(きゅうり)のように、色が飛び黄色っぽくなってしまう。

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島オクラ/おひたし/作り方

お浸し/浸け地(二通り)

(1)色を活かす場合の浸け地

1 鍋に出汁を入れ、火にかけ塩で味を整える。

出汁が沸く直前で、香りづけに少量の薄口醤油をまわし入れ、火を止める。

浸け地をボールなどに移しかえ、下に冷水をあてしっかりと冷ます。

コツ!ポイント!

※薄口醤油は香りづけを目的にしている。

多く入れてしまうと、醤油の色がつき、色味を損なってしまうので、色がつかない程度の少量にすること。

(2)割合を決めた場合の浸け地

1 出汁12、薄口醤油1、ミリン1を鍋に合わせ入れ、火にかける。

沸いたら火を止め冷ます。

浸け地などをボールに移しかえ、下に冷水をあてしっかりと冷ます。

コツ!ポイント!

※個人的におひたしは、食材の味わい活かす料理と考えている。

人それぞれ考えや好みが異なるため、否定する訳ではないが、浸け地は薄味で仕上げる。

好みに合わせて、お試しください。

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※沸く直前に、少量の薄口醤油を入れ香りづけし、火を止めた浸け地の様子。

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※浸け地をボールなどに移しかえ、キンキンに冷やした氷水を入れたボールに、重ね浸け地を冷ましている様子。

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島オクラ/おひたし/浸け地/浸け方

 

 

1 茹で終え冷水に落とし、しっかりと冷まし色止めした、島オクラをボールなどに入れる。

少量の浸け地を入れ、島オクラに浸け地を絡めるように、浸け地で洗う(地洗い)。

コツ!ポイント!

※浸け地に浸ける前に、少量の浸け地を絡ませる(地洗い)することで、余分な水気を落とすことができる。

水気を落とすことで、浸け地が薄まらない。

味馴染みをよくする。

などの、様々な効果がある。

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2 地洗いを終えた、島オクラの水気を切る。

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3 タッパーなどに、浸け地と島オクラを入れる。

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島オクラ/おひたし/浸け時間/目安

4 浸け地の表面から、島オクラが出ないように、ラップなどをピタッとかぶせ、冷蔵庫に入れる。

浸け時間/目安

2時間~一晩

コツ!ポイント!

※浅い浸かり具合が好みの方など、2時間程度、浸ければさっぱりとした味わいの、島オクラおひたしをお召し上がり頂けます。

出汁にしっかりと浸かった、おひたしが好みの方など、

一晩程度、浸ければ、出汁が染み込んだ、島オクラのおひたしをお召し上がり頂けます。

好みに合わせて、お試しください。

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島オクラ/おひたし/食べ方/盛り付け

1 浸け地に浸けていた、島オクラを器に盛り付け、浸け地を適量かける。

コツ!ポイント!

※解説では、島オクラの大きさなどの、見た目のインパクトを活かすため、切らずに盛り付けています。

切る。切らない。については、

好みに合わせてお試しください。

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2 好みに合わせて、鰹節(削り節)を天に盛り付け完成。

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島オクラ(赤)/色味を活かした/レシピ(二種)/食べ方

島オクラ(赤)/色味を活かしたレシピ(1)

島オクラ(赤)/酢漬け/甘酢漬け/作り方

 

 

1 島オクラ(赤)を上記、下処理の板ずりまでを済ませ、塩をつけたまま、10分~15分置く。

コツ!ポイント!

※茹でると色が抜けてしまう。

島オクラ(赤)の色味を活かすなら茹でないこと。

生の状態で使う。

※個人的には、島オクラ(赤)を残すことを重視した仕上がりよりも、

所々に赤色が残った見た目や食感、味わい、仕上がりを考慮すると、板ずりした島オクラ(赤)を使用することをオススメ致します。

より、色を残したい場合、ネットで産毛の処理をした島オクラ(赤)

個人的に、こちらはあまりオススメ致しませんが、

産毛の処理をせず、サッと洗った島オクラ(赤)

を使用する。

好みに合わせてお試しください。

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2 塩をサッと洗い流す。

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3 キッチンペーパーなどで、水気をしっかりと取り除く。

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4 タッパーなどの容器に、甘酢と島オクラ、鷹の爪少々を入れる。

冷蔵庫に入れ一晩漬ける。

甘酢割合

水3、酢1、砂糖1、塩少々

を合わせて、しっかりと砂糖と塩を溶かす。

※甘酢の作り方などについて、詳しくはこちらをご覧ください。

甘酢/作り方

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コツ!ポイント!

※漬け地の表面から、島オクラが出ないよう、漬け地の表面にピタッとラップかぶせる。

※漬け時間に関しては、好みに合わせて調整お願い致します。

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島オクラ(赤)/酢漬け/甘酢漬け/盛り付け

5 見た目のインパクトを活かして、器に切らずに盛り付ける。

コツ!ポイント!

※好みの大きさに切り、盛り付ける。

刻んで、和え物として使うなど、色々とお試しください。

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島オクラ(赤)/和え物/色味を活かしたレシピ(2)

1 好みに合わせて、塩を使って産毛を落とした島オクラ(赤)/板ずり

又は、塩を使わず産毛を落とした島オクラ(赤)/ネットを使う

を済ませた島オクラ(赤)を刻む。

器に盛り付け、好みに合わせて、醤油や土佐醤油、刺身醤油などをかける。

天に鰹節(削り節)を乗せ完成。

土佐醬油/刺身醬油/作り方

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コツ!ポイント!

※茹でると色が抜けてしまう。

島オクラ(赤)の色味を活かすなら、茹でないこと。

生の状態で使うこと。

※醤油や醤油を出汁で割った、割り醤油などをかけ

鰹節(削り)を混ぜ合わせて、土佐和えのように、しても、美味しくお召し上がり頂けます。

好みに合わせてお試しください。

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赤と緑の島オクラ!

同じ島オクラでも、様々な違いが!?

うーん。料理は実に奥深い。

そこが面白い!

この機会に是非、お試しください。

様々な野菜や魚介/肉/各種ホルモンなどの下処理/下ごしらえ/レシピ/食べ方

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それでは皆様、お付き合いありがとうございました!

また、宜しくお願いいたしますぅ。