色よし!照りよし!超旨い!本格的な【カレイの煮付け】レシピ/作り方/盛り付け方/食べ方など、まとめて徹底解説!
カレイの煮付け?
家で作ってみたけど、どれくらい煮たらよいんだろう?
煮汁はどれくらい必要、何だろう?
どれくらい煮たらよいんだろう?
長時間、炊かないと、綺麗な色がつかないのかな?
長時間、煮てみたけど、身がパサパサ。
煮汁にとろみが無い。
綺麗な照りが出ない。
家でカレイの煮付けを作るのは、無理なのかなぁ。
ちょっと待った!
うーん。人それぞれ好みや考えがあり、煮付けはこう!
だとは言いずらいのですが、
個人的に考える煮付けとは、少ない煮汁で効率よく、短時間で仕上げる!
そうすることで、身から旨みが抜け出し、パサパサとした仕上がりになることが防げ、
身にはしっかりと旨みが残り、食べたときフワッとほぐれる!
食材に味を含ませるというよりは、煮汁に照りやトロミをつけ、絡ませなるように食べる!
仕上がりに関しては、煮汁が多く、全体的にくすんだような仕上がりは、どうなんだろか?
やはり、煮付けと言うからには、飴色というか鼈甲(べっこう)色!
煮汁には、トロミをつけて、照りを出す!
これこそが、理想的な煮付け!と、
思うのでございます。
そこで、今回!
カレイのウロコやエラ、内臓の取り方、などの下処理/下ごしらえはもちろん!
臭みの取り方、煮方、炊き方、盛り付け方や食べ方など、本格的カレイの煮付けのレシピ/作り方について、まとめて解説していこうと思います。
- 色よし!照りよし!超旨い!本格的な【カレイの煮付け】レシピ/作り方/盛り付け方/食べ方など、まとめて徹底解説!
カレイの煮付け/レシピ/作り方
カレイ/下処理/下ごしらえ
1 カレイの表面(表/裏)をタワシなどで擦り、ヌメリや汚れを洗い流す。
コツ!ポイント!
※カレイはヌメリが強く、汚れなどが落ちずらい。
タワシなどを使うことで、カレイの表面についた、ヌメリや汚れを手早く落とすことが出来る。
ただし、タワシなどでカレイを擦る際、力を強く入れ過ぎてしまうと、身を傷めてしまう恐れがある。
適度に加減すること。
カレイ/ウロコ/取り方
2 表面についた、ヌメリや汚れを落とし終えた、
カレイの水気をしっかりと拭き取る。
カレイに包丁を当て、尾側から頭側に向かって、包丁を動かし、ウロコを取り除く。
コツ!ポイント!
※包丁に角度をつけて、ウロコを取ろうとすると、身に包丁が入り、身を傷つけてしまう原因になる。
イメージとしては、カレイに真っ直ぐ包丁を当てる。
※包丁を動かす方向は、尾側から頭側。
頭側から尾側に向かって、包丁を動かしても、包丁にウロコが引っ掛からず、ウロコを取り除くことが出来ない。
※ヒレ付け根、付近などの細かな部分は、包丁の先を使う。
全体は、刃の真ん中付近を使う。
ウロコの硬い部分(強くついた部分)などは、刃元を使う。
など、使い分けると、効率よくウロコを取り除くことが出来る。
※包丁を使い、ウロコを取り除いている様子。
※裏側も同様に、ウロコを取り除く。
カレイ/手早くウロコを取る方法
(1) 量がある場合など、金ダワシを使用することで、手早く、ウロコを取り除くことが出来る。
包丁を使ったウロコの取り方、同様に尾側から頭側に向かって、擦るようにしてウロコを取り除く。
コツ!ポイント!
※金ダワシを使用する場合の注意点として、
古く、ほぐれたような金ダワシを使うと、カレイに金ダワシがついてしまうことがある。
どれだけ上手に料理を仕上げても、金ダワシの一部が入ってしまうだけで、台無しになってしまう。
金ダワシの新しい古いに関係なく、金ダワシの一部がついていないか、確認し、残っていたら(ついていたら)しっかりと取り除く。
※あまり力を入れて擦ると、身を傷めてしまう原因になるので、適度な力加減で擦ること。
※裏側のウロコを落としている様子。
※下画像上カレイ(表面)/ウロコがついたカレイ。
下カレイ(表面)/ウロコを取り終えたカレイ。
※下画像上カレイ(裏面)/ウロコがついたカレイ。
下カレイ(裏面)/ウロコを取り終えたカレイ。
カレイ/エラ/内臓/取り方
3 顔付近にある、エラ蓋(めくれる部分)をめくる。
コツ!ポイント!
※エラ蓋をめくると、赤っぽい色をしたヒダのような部分がある(エラ)。
エラは、頭付近(上側)と口付近(下側)に、付け根がある。
また、胴体とエラは薄い膜のようなもので、繋がっているため、これらを外す(切る)必要がある。
4 口付近(下側)に、繋がっているエラの付け根を
切り外す。
このとき、胴体と頭を繋ぐ部分を切らないよう注意すること。
包丁の刃を上に向けて(逆さ包丁)、口付近のエラ付け根を切るようにすると、
胴体と頭を繋ぐ細い部分を切らずに、エラ付け根のみを切りやすい。
コツ!ポイント!
※エラを外す際、胴体と頭を繋ぐ部分を一緒に切り落とすことが、悪いことではないが、
個人的には、この部分は切らずに、頭と胴体を繋げておくことをよしとする。
今回、解説している小さめのカレイなどの場合は、その限りではないが(繋がった部分が細く加熱すると外れてしまう)、
理由として、この部分を切り落としてしまうと、カレイを姿で煮付けた際、胴体と口が外れ、アゴが上がったような(顔と胴体がバラけたような)仕上がりになってしまう。
どのような場合でも、習慣付けておくことで、苦にならず、姿造りなどをする場合にも役に立つ。
※必ずしも切り落としてはダメという意味ではない。
【カレイ姿煮付け】ではなく、切り身で煮付ける場合や、量が多い場合、
効率重視で手早くエラを取りたい場合などは、エラの付け根と一緒に切り落とすなど、状況に合わせてお試しください。
※逆さ包丁で、口付近(下側)のエラの付け根のみを切っている様子。
5 胴体とエラを繋ぐようについている、薄い膜を包丁で切り外す。
コツ!ポイント!
※頭と胴体の境目、丸みのある部分に、包丁の刃を沿わせるようにして、切り外す。
6 頭付近(上側)の、エラの付け根を切り外しエラを取り除く。
コツ!ポイント!
※切り外したエラを頭方向に引っ張るようにすると、ある程度、エラと一緒に内臓を取ることが出来なくもないが、血合いや内臓を全て取り切れる訳ではない。
再度、内臓や血合を取り除く必要があるので、エラのみを取ったとしても、特に問題はないと考える。
※胴体と頭を繋ぐ部分を残し、エラを取り除いた様子。
※画像では確認しずらいかとは思うが、胴体と頭の下側を繋ぐ、細く白い部分。
7 カレイを裏返し、胸ビレの下付近に少し切り目を入れる。
コツ!ポイント!
※切り目を入れる部分の目安として、腹を軽く押しぷにぷにとしたような、柔らかい部分に内臓がある。
※煮付けなどにする場合、裏側に切り目を入れることで、割り付けの見た目を損なわない。
姿造りなどにする場合などでも、切り目に合わせて、問題なく捌くことが出来る。
ただし、切り目を入れたくない場合などは、切り目を入れずに、エラ蓋をめくり内臓を取り除くことも出来る。
好みや状況に合わせて、お試しください。
8 切り目から、内臓を取り出す。
コツ!ポイント!
※切り目の反対側(表側)を軽く押すようにすると、内臓を取り出しやすい。
※内臓を取り出した様子。
9 内臓を取り除いたら、残った内臓や血合などを丁寧に洗い落とす。
コツ!ポイント!
※内臓を取り除いても、中骨に血合が張りつくように、ついている。
中に指を入れて、軽く爪を立てるようにして、取り除くことも出来るが、歯ブラシなどで、擦り落とすことも出来る。
カレイ/飾り包丁/入れ方/切り方
10 ウロコやエラ、内臓や血合などの処理を済ませた、カレイの水気をしっかりと拭き取る。
飾り包丁/意味/役割
飾り包丁を入れる理由として、
身の厚い部分に切り目を入れることで、火の通りを良くする。
味馴染みを良くする。
見た目を良くする。
食べる際、身離れを良くする。
などの、効果/効能がある。
11 カレイの表側にバツの字や、真ん中付近に真っ直ぐ切り目(飾り包丁)を入れる。
コツ!ポイント!
※人それぞれ好みや考え方があり、何を正解とするかは難しいが、
個人的には、よく見かけるバツの字の切り目(飾り包丁)は、好まない。
理由として、味馴染みや火の通りを良くするという意味では問題ないが、
飾り包丁という割には、切り目が広がり、見た目の品を損なう印象を受ける。
食べる際の身離れ(食べやすさ)や見た目のことを考えると、真っ直ぐに切り目を入れることを好む。
好みに合わせて、お試しください。
※個人的には、カレイの煮付けに関しては、下画像のように、真っ直ぐ切り目を入れる飾り包丁を好む。
カレイ/臭み/アクの取り方/霜降り
12 カレイが真っ直ぐに入る、大きさの鍋または、フライパンに水を入れ火にかける。
ぐらぐら、グツグツと沸かすというよりは、沸いたら火力を落とし80℃に調整する。
※ご家庭で、本格的なカレイの煮付けを作ることを考慮し、比較的用意しやすい(家にあるなど)、大きめのフライパンを使用して解説しています。
鍋、フライパン、どちらを使用しても、問題なく美味しいカレイの煮付けをお楽しみ頂けます。
状況に合わせて、お試しください。
13 ボールやバットなどに、氷水を用意する。
14 カレイを湯に入れ、一呼吸おき、表面にサッと火を通す(霜降り)。
コツ!ポイント!
※湯から引き上げる目安として、カレイ表面(飾り包丁を入れた身の部分)全体が、白っぽくなったことを確認したら、湯からカレイを引き上げる。
※霜降りをすることで、臭みの原因になるアクなどを落とすことが、出来る。
15 霜降りをしたカレイを用意しておいた、氷水の中に入れしっかりと冷ます。
コツ!ポイント!
※霜降りを終え、氷水の中でしっかりと冷ますことで、残っているウロコがあった場合、ウロコが立ち、指で擦ると簡単に取り除くことが出来る。
残っているウロコは、もちろん。
臭みの原因となる血や内臓などが残っていたら、この時点でしっかりと、取り除くこと。
ただし、霜降りをすると、皮が剥けやすくなってしまうので、ウロコや内臓などを取り除く際、力加減に注意すること。
カレイの煮付け/煮方/炊き方
16 カレイが真っ直ぐに入る、鍋またはフライパンに、カレイがヒタヒタに浸かる程度の水、酒、を入れる。
霜降りを済ませたカレイ、砂糖を入れ火にかける。
※調味料には、味つけ以外にも様々な効果/効能がある。
下記、初めての方や慣れるまで煮汁の割合(目安)を先に合わせてから、煮付けても、美味しく煮付けを作ることが出来ますが、
コツやポイント、煮付けの感覚を掴んできたら、解説のように合わせずに、徐々に調味料を加えていくことをオススメ致します。
調味料を入れる順や、効果/効能について詳しくは、こちらをご覧ください。
調味料を入れる順序や効果/効能について
カレイの煮付け/煮汁(地)/割合/目安
水3.5~4.5、酒1、濃口醤油1、ミリン1、砂糖適量(好みの甘さ)
カレイの煮付け/煮炊き/時間/目安
10分~15分程度を目安に、短時間で仕上げる。
カレイの煮付け/煮汁は沸かしてからか、冷たい状態からか、について
※煮汁は、沸かしてからか?冷たい状態からか?については、人それぞれ考えがあり、一概には言えないが、
個人的には、自分の良いと思う方にすれば良いと考える。
よくある理由としては、煮汁が冷たい状態から炊くと臭みが出る。
旨みが溶け出す。
他には、白身魚は、身の身が硬いから、柔らかい身の魚はなど、様々ある。
それらの理由から、煮汁は沸かしてから魚を入れるなどと言われることがあるようだが、
個人的には、疑問に感じる。
まず、生の状態の魚をそのまま、煮炊きすることが、ほぼない。
個人的に魚を煮炊きする場合、霜降りし臭みの原因となるアクなどを落としてから、使用する。
アルコールには、臭みを消す効果がある。
よく目に耳にする、アルコールを飛ばさないと、臭いが残るなんていう方も、いるようだが、煮付けが仕上がる頃には、充分アルコールが飛んでいる。
次に、霜降りをすることで、表面を固めているので、旨みが溶け出すことを防ぐことが出来る。
魚の煮付け全般に言えることだが、少量の煮汁を効率よく使い(少量の煮汁を使うので、短時間で沸く)、短時間で仕上げるため、
大量の煮汁を使い、長時間煮炊きすることもまずない。
これらの理由や、今までの経験や周りの反応などを考慮し、個人的な考えとしては【カレイの煮付けなど、煮汁が冷たい状態から煮炊きしても問題ないと考える】
料理は、誰がこうと言ったから正解。
誰がこうと言ったから間違い。
などといったことはない。
個人的に、様々な方法を知ることで、損をすることはないと考える。
これはこう!と、決めつけず色々と試し、自分がよい。好みだと感じる方法をお試しください。
コツ!ポイント!
※カレイがヒタヒタに浸かる程度(少量)の、煮汁を効率よく使い、短時間で仕上げることを意識する。
※調味料を分けて入れる場合、煮汁が詰まり、味が濃くなることを考慮し、少し物足りないかな?
と、感じる程度に味をつけ、煮汁を詰めていく。
徐々に、味をつけることで、仕上がりを調整することが出来る。
※参考までに、焦げついて、カレイが底にくっついてしまうことを防ぐ方法として、経木(きょうぎ/木を薄く切ったもの)に切り目を入れ、下に敷き煮炊きする方法などがある。
17 落とし蓋としてクッキングシートやアルミホイルを使用し(落とし蓋を使用してもよい)、煮汁が沸いたら、煮汁が沸いた状態を維持する程度の火力(中火~中火の強火程度)に調整する。
コツ!ポイント!
※落とし蓋をして、煮炊きすることで、煮汁が蓋に当たり、対流をおこし、少量の煮汁で効率よく煮炊きすることが出来る。
※煮炊きするイメージとしては、煮汁で炊くというよりは、泡を使って煮汁表面から出た、カレイに味や火を入れる(通す)。
18 落とし蓋をして、数分火にかけたら、醤油を数回に分けて、味つけしていく。
※醤油を入れ、再度、蓋をして火にかけている様子。
※徐々に醤油を加えた様子。
※火にかけ煮汁が詰まることで、煮汁にトロミがつき始め、泡が残るようになってくる。
※徐々に煮汁が詰まり、カレイが色づいてくる。
19 ある程度、煮汁が詰まりカレイに色が乗ってきたら、ミリンを入れ、落とし蓋をし、再度、火にかけ煮汁を詰めていく。
コツ!ポイント!
※ミリンは、味つけというよりは、照り出し/トロミづけとして使う。
※煮汁が詰まり、トロミがついてくると、泡が大きくなり、残るようになってくる。
そのままの火力で、火にかけていると煮汁が吹きこぼれてしまうようなら、火力を落とし調整する。
※落とし蓋として、アルミホイルやクッキングシートを使用することで、煮汁にトロミがついてくると、浮き上がってくる。
トロミのつき具合の目安にもなる。
※煮汁が詰まり、泡が残るようになってきた様子。
カレイの煮付け/照り/色の付け方/乗せ方
20 煮汁が詰まり、トロミがついてきたら落とし蓋を外す。
コツ!ポイント!
※画像をご覧頂ければ、分かるように、少量の煮汁でも、効率よく煮炊き(煮汁の泡を利用することで)することで、煮汁から出ていたはずの、カレイ表側(表面)にも、味や色、火を入れことが出来る。
21 オタマなどで煮汁をすくい、カレイ表面にかけながら煮付けていく。
※煮汁をかけながら仕上げることで、より綺麗な照りや色をつける(乗せる)ことが出来る。
22 仕上げに、生姜の絞り汁を回し入れ火を止める。
※仕上げたカレイの煮付けの様子。
煮汁がほぼ残っていない。
カレイの煮付け/盛り付け方/食べ方
23 カレイの頭を右に向けて器に盛り付け、煮汁を適量かける。
コツ!ポイント!
※基本的に魚は、頭を左に盛り付けるが、
カレイは頭を右に向けて盛り付ける。
季節に合わせた、青菜などを一緒に盛り付けるなど、色々とお試しください。
人それぞれ、好みや考え方は異なるので、何を正解とするかは難しいが、
個人的に煮付けの食べ方に関しては、長時間煮炊きし、味を含ませるような作り方をしていないため、
しっかりとした味の煮汁を身と絡めるように食べる。
好みに合わせてお試しください。
どうでしょうか?
初めての方や、馴染みのない方でも、多少の慣れは必要かとは思いますが、
コツやポイントを覚えてしまえば、
ご家庭でも、本格的な【カレイの煮付け】が気軽に楽しめる!?
この機会に是非、お試しください。
様々な野菜や魚介、肉/各種ホルモンなどの下処理/下ごしらえ/レシピ/食べ方
それでは皆様、お付き合いありがとうございました!
また、よろしくお願いいたしますぅ。