【板前レシピ】筍(たけのこ)/刺身/作り方

たけのこ料理の真骨頂!?筍の刺身が旨すぎる!筍の切り方や、筍刺身の作り方/レシピ/食べ方などまとめて徹底解説!

筍の先の方が曲がってて、上手く切れないんだよなぁ。

とりあえず切って盛り付けてみたけど、思ったような見栄えにならないんだよなぁ。

先の方は、柔らかく食べやすいのに、根元の方は硬いんだよなぁ。

切り方なんてあるの?

筍の刺身?食べたことないけど、美味しいの?

生で食べるの?

アクとかエグミとか大丈夫?

なんて方が、居るとか居ないとか。

ちょっと待った!

実際のところ、生の筍の刺身を食べるとなると、

条件や状況的に、かなり難しい。

収穫したてだからといって、一切エグミがなく、全ての筍が生で美味しく食べるかといえば、そんなことはない。

更に、筍は収穫すると、次第にエグミが強くなり、

数時間もすると、生で食べるなんて、とてもとてもな状態に。

スーパーなどで筍を見かけ、手に取った頃には、かなりの時間が経ってしまい、アク抜きが必要になるのであります。

え?なら、

家で、気軽に筍の刺身は食べれないってこと?

いやいや。

確かに、生の魚などを切った物を思い浮かべるかとは、思うのですが、

それでは、とてもとても、気軽に食べるなんて無理な訳で、

ここでいう、刺身とは、本来の意味合いとは、若干、異なってしまいますが、

アク抜きを済ませた筍、水煮の筍を使って、

あれこれせず、とことんシンプルに!

筍の味わいを活かして、切り分けた筍を

【筍の刺身】としているのであります。

※一般的に刺身とは、生の魚や肉などを薄く切った物を言うが、火を通した食材に対しも、食材にあれこれせず、切り分けた物も刺身と表現される。

例として、最も分かりやすいのが、刺身コンニャク

なんだ。だったら、筍の水煮を適当に切ればよいの?

何て思った方も、居るとか居ないとか。

いやいや。

食材の状況や状態を知り、目的に合わせた切り方をすることで、仕上がりに大きな違いが出るのであります。

そこで、今回!

アク抜きを済ませた筍の下処理や下ごしらえ。

穂先の部分を整える筍の切り方

筍の柔らかい穂先部分、硬い根元側の切り方/違い

食感を強く/弱くする切り方など、

筍の刺身/作り方/盛り付け方/食べ方など、まとめて解説していこうと思います。

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筍(たけのこ)/下処理/下ごしらえ

※筍の水煮を使用する場合、筍(たけのこ)刺身の作り方/切り方/臭みの取り方へお進みください。

※筍のアク抜き(糠/ヌカを使う方法/使わない方法)などについて、詳しく解説している記事がありますので、こちらをご覧ください。

筍(たけのこ)/アクの抜き方

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アク抜きを済ませた筍(皮つき)/下処理/下ごしらえ

1 アク抜きを済ませた筍の皮を剥く。

コツ!ポイント!

※皮を剥いていくと、内側にいくにつれ、柔らかく白っぽい色になってくる。

この部分を処分してしまう方も居るようだが、この部分は【姫皮】と呼ばれ、食べることができ、

柔らかく、とても美味しい。

また、姫皮の取り方にも、コツやポイントがあり、

より多くの姫皮を簡単に取る方法がある。

姫皮の取り方について、解説している記事がありますので、詳しくはこちらをご覧ください。

筍(たけのこ)/姫皮/絹皮/取り方

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※ヌカを使い、アク抜きを済ませた筍の画像

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※硬い皮を剥いた様子。

画像をご覧いただくと分かるように、剥いた皮の一部に、白っぽく柔らかな【姫皮】がついている。

硬い皮部分は残し、この部分のみを効率よく取り除く方法については、

上記、姫皮の取り方を詳しく解説している記事をご覧ください。

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※更に剥いた筍の画像。

参考までに、多めに剥いているが、

この部分に関しては、柔らかくあえて剥く必要はない。

特別なことが無ければ(姫皮のみ大量に必要など)剥かずに、筍に残しておく。

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2 皮を剥くと筍に、ちぎれたような姫皮や皮の一部が、残った状態になる。

このままだと、見栄えも悪く、硬い部分が口に残ってしまうなどしてしまう。

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※残った皮の一部を取り除く方法として、画像では包丁の背を使い、筍を背で穂先側から根元側に向かい、撫でるようにして取り除いている。

箸などでも同様の手順で、簡単に取り除くことが出来る。

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※筍に残った、皮の一部を取り除いている様子。

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※取り除き終えた筍の様子。

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3 筍の根元部分(切り口)は、乾いたような状態になり、硬く食感や色味も悪い。

根元部分(切り口)を少し切り落とす。

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※根元付近を切り落とした様子。

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4 皮を剥いた穂先部分を触り、硬い部分が残っているようなら、その部分を切り落とす。

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※穂先の硬い皮の残った部分を切り落とした様子。

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5 根元側の表面の硬い部分を剥き取る。

コツ!ポイント!

※どのように剥くかについてだが、バランスよくV字に切り込みを入れるように、

桂剥きのように剥くことで、見栄えよく仕上げることが出来るが、多少の慣れが必要になる。

無理に剥こうとすると、かえって見栄えが悪くなるだけでなく、剥き過ぎてしまい無駄を出してしまう恐れがある。

難しく感じる場合や、自分のイメージと合わないようなら、通常の桂剥きで硬い部分を取り除くなど、

好みに合わせてお試しください。

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※桂剥きをした様子。

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※V字に切り込みを入れるように、剥いた様子。

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筍(たけのこ)/穂先側/根元側/切り分け方/違い

6 穂先側の柔らかい部分と、硬い部分を切り分ける。

筍は、穂先側が曲がっている。

真っ直ぐ境目を切り落とすと、穂先側が曲がったような状態になってしまう。

仕上がりを気にしないなら、よいのかも知れないが、穂先の曲がりに合わせて切る(斜めに切る)ことで、穂先をつけた部分の筍を

真っ直ぐに見栄えよく切ることが出来る。

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※穂先のついた側の筍(曲がった方)に合わせず、真っ直ぐ切り分けた筍の様子。

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※画像のように、穂先側が曲がったような仕上がりになってしまう。

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※画像をご覧いただくと分かるように、穂先側が曲がっている。

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※曲がっている穂先側に合わせて、斜めに切り分けた様子。

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※穂先側に合わせて、切り分けることで、穂先側を真っ直ぐに切ることが出来る。

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※画像左/穂先側の曲がりに合わせて切った筍

画像右/曲がりを意識せず、真っ直ぐ切り分けた筍

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※左側2つの穂先側の筍は綺麗に揃い見栄えがよい。

それに対して、右側2つは不揃いで見栄えが悪い。

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7 根元側の筍は、綺麗な円形(丸)というよりは、楕円形(だえん)をしている。

そのままの状態で、切るのであれば、向きを変えて盛り付ければよいので、特に問題ないが、

半分に切って料理に使う場合、横に長くしたいのか、高さを出したいのかで、切る向きを変える必要がある。

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※盛り付けのイメージに合わせて、切った様子。

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筍(たけのこ)/水煮の筍/臭みの取り方/酸味を感じる場合

8 アク抜きを済ませた筍の臭み(糠/ヌカや磨ぎ汁の臭い)や酸味を感じる筍(臭いや酸味を感じる場合)は茹でることで、取り除くことが出来る。

※但し、傷んでいる場合は除く。

傷んでしまっている場合は、無理に使用せず、処分すること!

コツ!ポイント!

※先に、細かく切って茹でる方も居るようだが、

個人的にはオススメしない。

理由として、アク抜きをする際に使用した、糠(ヌカや磨ぎ汁)の臭みだけでなく、筍の風味も抜けてしまう恐れがある。

それだけでなく、盛り付けの際、揃えて盛り付ける場合など、形を戻す必要があり、手間がかかってしまう。

何を正しいとするかは、人それぞれ異なるため、

これらに関しては、好みや考えに合わせて、お試しください。

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※鍋に水と筍を入れ茹でている様子。

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※茹で過ぎてしまうと、風味が損なわれる原因になってしまう。

サッとで充分、臭みを抜くことが出来るが、一番の確認方法は、味をみること。

取り出して、味をみて足りないと感じるのであれば、茹で時間を延ばすなどの調整をする。

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9 茹で終えたら、湯を切り、流水を当てしっかりと冷ます。

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10 筍を冷ましたら、水気をしっかりと切る。

コツ!ポイント!

※筍は中が空洞になっている。

断面を上に向けて置くと、水気が残ってしまうので、置く向きに注意する。

また、サラシや布巾などで水気を拭き取ってもよい。

好みに合わせてお試しください。

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※盆ザルなどを使い水気を切る場合、画像のように断面を下に向け、水気を切る。

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筍(たけのこ)/切り方/繊維の向き/切る向き/違い

11 穂先側に関しては、柔らかく、食感や見た目を活かす意味でも、レモンなどを切るように(くし形)、縦半分や好みや大きさに合わせて、四等分や六等分に切る。

※穂先側の切り方に関しては、筍(たけのこ)/穂先側/根元側/切り分け方/違いの画像をご覧ください。

根元側に関しては、繊維の向きを意識して切ることで、食感に強弱をつけることが出来る。

筍の繊維は縦になっている。

繊維に合わせて、縦に切ることで、食感は強くなる。

逆に繊維を断つように、横に切ることで食感を弱くすることが出来る。

根元側の食感は強く硬い。

歯切れよくしたいのであれば、繊維を断つように、薄く横に切る。

しゃきしゃきとした、食感を強くしたいのであれば、繊維に合わせて、縦に切る。

※画像/筍の断面をご覧いただくと分かるように、筍は繊維が縦に入っている(繊維の向き)。

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筍(たけのこ)/柔らかく/歯切れをよくする/切り方

※筍の根元側にいくにつれ、食感が強く(硬く)なる。

食感を弱く(歯切れよく)するのであれば、画像のように筍の向きを横にして、繊維を断つように薄く切る。

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※根元側を繊維を断つように、薄く切った様子。

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筍(たけのこ)/食感を強く/しゃきしゃきとしたした食感/切り方

※筍の繊維に合わせて、縦に切ることで、食感を強く、しゃきしゃきとした食感にすることが出来る。

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※繊維に合わせて、縦に向けて置き、そのまま筍を切ると、両端付近と真ん中付近とで、

端の方は穴(隙間)がない短冊のような形。

真ん中の方は隙間があり、Eの字のような形。

異なった形になってしまう。

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※形を揃える場合、レモンなどをくし形に切るように、真ん中(先端)に包丁を合わせて切っていく。

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※真ん中(先端)に合わせて切った様子。

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筍(たけのこ)/刺身/盛り付け方/食べ方

12 器に筍を見栄えよく、盛り付ける。

コツ!ポイント!

※食べ方としては、醤油、わさび醤油、生姜醤油、酢醤油、酢味噌、塩など、好みに合わせて、お試しください。

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※筍の皮を器に敷き、筍の刺身を盛り付けた様子

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どうでしょうか?

ただ、なんとなく切ることが、間違いだということではないのですが、

食材一つ一つの特徴や違いを知り、目的に合わせて切り方を変える。

小さなことのようで、実はかなり重要なことなのであります。

食べてみて、違いに驚くこと間違いなし!?

とことんシンプルに!

だからこそ、筍(たけのこ)本来の味わいを最大限活かせる!

これぞ!筍(たけのこ)料理の真骨頂!?

この機会に是非、お試しください。

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それでは皆様、お付き合いありがとうございました!

また、よろしくお願いいたしますぅ。