【板前レシピ】れんこん(蓮根)/下処理/下ごしらえ

蓮根の節毎(ふしごと)の違い/あく抜き/色止め/白く仕上げる方法/食感の変え方/切り方など、蓮根についてまとめて徹底解説!

どうやったら、蓮根を白く仕上げられるんだろう?

どうしても、黒っぽくなってしまう。

黒っぽく/茶色っぽく変色している蓮根は、食べれるの?

色が変わった蓮根って、元の色に戻せるの?

ホクホクとした食感にするには、どうすれば?

シャキシャキとした食感にするには、どうすれば?

蓮根の節毎に、小さいのや大きいのやあるけど、違いってあるの?

料理や目的、用途によって、切り方やあく抜きなどの、下処理/下ごしらえの違いってあるのかな?

蓮根と芽ハスって、形が似ているけど別物なの?

なんて思ったことある方が、居るとか居ないとか。

ちょっと待った!

身近な食材、蓮根。

何気なく蓮根を使って、料理する方も多いかとは、思いますが、節によっても、食感や適した料理に違いがあるのです。

また、下処理/下ごしらえを変えることで、

ホクホクとした食感になったり、

シャキシャキとした食感になったり、

酢蓮根(酢蓮/すばす)などのように、蓮根を白く仕上げる方法や、

煮物やきんぴらのように、醤油などで色をつける場合に、適した方法。

更に、繊維などを意識し、切り方を変えただけでも、食感が変わるのでございます。

実は奥深い食材なのであります。

そこで、今回!

蓮根の節毎の違い、切り方の違い、

あく抜きや色止め、白く仕上げる方法、

料理や目的に合わせた、下処理/下ごしらえ、変色してしまった蓮根を戻す方法について、などなど、蓮根についてまとめて解説していこうと思います。

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れんこん(蓮根)/下処理/下ごしらえ

れんこん(蓮根)/節毎の切り分け方

1 蓮根の表面についた、泥などの汚れを洗い落とす。

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2 蓮根を節毎に切り分ける。

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※節毎に蓮根を切り分けている様子。

解説では、画像で分かりやすくするため、多めに切り落としている。

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れんこん(蓮根)/変色している蓮根は食べられないのかについて

※黒っぽく、茶色っぽく変色している蓮根は食べられないのかについてだが、

蓮根は、蓮根に含まれるポリフェノール(タンニン)が酸化することで、変色してしまう。

基本的には、食べても問題ない。

ただし、蓮根の皮を剥く前から表面がヌルヌルしている。傷んでいる。カビが生えている。腐っている。

などが原因で変色している蓮根は、除く。

※蓮根は空気に触れることで、酸化し変色(黒っぽく/茶色っぽく等)してしまう。

蓮根を購入した際、断面が変色していることがある。

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※変色した部分を切り落とす。

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れんこん(蓮根)/芽ハス(メハス)の違い

芽ハス(メハス)とは

※まず、蓮根も芽ハスは、全くの別物という訳ではない。

※芽ハスという呼び名に、馴染みのない方も多いかとは思うが、生産者などの間で、先端の尖った(芽つきの節)一節目の蓮根のことを【芽ハス】。

また、他の節より遅くに大きく(肥大)なることから、【三男レンコン】と呼ばれることがある。

※芽ハスとして購入する際、一節目の先端の尖った蓮根以外にも、二節、三節とついた、小振りな蓮根(早くに収穫した蓮根など)も、芽ハスとして売られていることもある。

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※一節目の蓮根(芽ハス)、断面の画像。

みずみずしく、柔らかい。

シャキシャキとした食感をしている。

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れんこん(蓮根)/節毎(ふしごと)の違い

※先端の尖った一節目の蓮根(芽つき/一番若い)は、みずみずしくシャキシャキとした食感をしている。

二節目、三節目、四節目といくにつれ、デンプン質が多くなり、もちっとした食感をしている。

また、先端の尖った芽つきの蓮根とは、逆から四節目や三節目→二節目→一節目の順で育っていくことから、四節目を【長男レンコン】、二節目や三節目を【次男レンコン】などと、呼ばれることがある。

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れんこん(蓮根)/節毎(ふしごと)に適した料理

※酢の物やサラダなど、シャキシャキとした食感を活かすのであれば、一節目の蓮根(芽ハス)

ソテーや天ぷらなどに使用するのであれば、シャキシャキ、もちっと感のある二節目や三節目。

煮物などにするのであれば、もちっとほっくりとした食感の四節目が、適している。

人それぞれ、好みや考え方が異なるため、

一概には言えないが、同じ蓮根でも節毎に違いがあるので、色々とお試しすることをオススメ致します。

れんこん(蓮根)/蓮根の穴/洗い方(掃除のやり方)

1 蓮根の穴の中を掃除する(洗う)方法として、

まず、箸などに、サラシやガーゼ、キッチンペーパーなどを巻きつける。

コツ!ポイント!

※蓮根の穴が黒っぽく/茶色っぽく、変色している蓮根の色を落とすという意味ではない。

蓮根の穴の中についた、泥などの汚れを落とす方法。

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2 蓮根の穴の中に差し込み、軽く擦るようにする。

コツ!ポイント!

※流水を当てながら、穴の中を掃除するとよい。

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れんこん(蓮根)/変色した蓮根の色を戻す方法

※下画像、傷んでいる/腐っているという訳ではなく、問題なく食べることができる蓮根の画像をご覧いただきたい。

購入した時点で、穴の中が黒っぽい/茶色っぽいような色をした蓮根がある。

また、切ったことや、料理中などに黒っぽく/茶色っぽく蓮根が変色してしまった経験がある/見たことがある方が、多く居るのではないだろうか。

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※変色した蓮根の色を戻す方法として、

酢水にさらすと元に戻るとする方も居るようだが、

個人的な感想としては、若干、戻るような気がする程度の印象。

白く仕上げたい料理に使う蓮根は、購入時に穴に色がついていないか、しっかりと確認する。

色が変わってしまった蓮根。

穴の中に色がついている蓮根に関しては、

白く仕上げる必要のない料理(調味料の色がつく料理/素揚げなど色のつく料理)に、使用するとよい。

※下画像/酢水に一晩さらした蓮根。

元に戻るという表現が、正しいとは思えない印象を受ける。

個人的には、酢水などに長時間さらすことで、

蓮根の風味や味わいを損なうくらいなら、白く仕上げる必要のない(色味が気にならい)、料理に使用することをオススメいたします。

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れんこん(蓮根)/皮の剥き方

1 蓮根にピーラーを当て、上から下方向に皮を剥いていく。

コツ!ポイント!

※蓮根の皮は、食べることができので、

必ずしも剥かなくてはならいという訳ではないが、

口にすると、若干の硬さを感じる。

個人的な感想としては、食感などを考慮すると、剥くことをオススメいたします。

また、皮を剥くことで、味馴染みをよくすることができるだけでなく、

白く仕上げるなどの、蓮根の色味を活かした料理に使用することができる。

※包丁の扱いに慣れているのであれば、

包丁で皮を剥いても問題はないが、

量が必要な場合や、効率面を考慮すると、ピーラーを使用した方がよいと考える。

蓮根の皮を剥くか、剥かないかや、ピーラーを使用するか、使用しないかについては、

好みや状況に合わせて、お試しください。

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※ピーラーを使って、蓮根の皮を剥いている様子。

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※流水を当てながら、皮を剥くことで、皮が流れ落ち、ピーラーに皮が引っかかるの防ぎ、効率よく、蓮根の皮を剥くことができる。

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れんこん(蓮根)/切り方/食感の違い

れんこん(蓮根)/輪切り(薄切り/スライス)

1 蓮根の繊維を断つように、薄く切る(スライス)。

※歯切れのよいシャキシャキとした食感。

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れんこん(蓮根)/輪切り(厚つ切り)/半月(厚切り)

1 蓮根の繊維を断つように、厚めに輪切りにする。

輪切りを半分に切ったものを半月という。

※厚みをもたせて繊維を断つように、輪切りまたは、半月にすることで、薄く切った輪切りとは違った、もちっとホクホク、サクサクとした歯切れのよい食感。

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れんこん(蓮根)/縦切り(蓮根の繊維に沿った切り方)

1 蓮根の繊維に沿って、縦に切る。

※蓮根の繊維に沿って切ることで、歯ごたえのある食感(食感が強い)。

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れんこん(蓮根)/乱切り

1 蓮根を転がすように、向きを変えながら切る。

半分に切り、蓮根の面を変えるように、切ってもよい。

乱切りのやり方を表現するのは、難しいが、イメージとしては、面を増やすように切る。

※面(表面積)が多い分、味の入りがよい。

乱切りの食感の表現が難しいが、繊維に対して斜めに切ることから、縦切りの食感と輪切りの食感を合わせもったような食感とする。

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れんこん(蓮根)/料理に適した切り方について

※切り方により、食感に違いがある。

どの切り方(食感)が、どの切り方に適しているかは、人それぞれ好みや考えが異なり、一概には言えない。

例として、薄く切った輪切りは、サラダや酢の物。

厚めに切った輪切りや半月は、天ぷらや挟み揚げ、ソテー(ステーキ)など。

乱切りは、筑前煮など。

縦切りは、炒め物や素揚げし、とろみをつける料理に使用するなど。

※個人的な考えとして、これにはこの切り方と、決める必要はなく、例にあげた料理以外にも様々な料理や、例以外の使い方もする。

これにはこれと、決めつけてしまうと、かえって料理の幅を自分で狭めてしまうことになってしまう。

切り方や工程などからくる、違いを知ることの方が、大切と考える。

例は目安程度に考え、好みや目的に合わせて、色々とお試しすることをオススメいたします。

 

 

れんこん(蓮根)/料理や用途に合わせたあく抜き/変色を防ぐ方法/下処理/下ごしらえ

れんこん(蓮根)/射込み(穴/空洞に詰め物をする料理)/蓮根の形を活かした料理をする場合の下処理/下ごしらえ

1 皮を剥いた蓮根をボールなどに入れ水にさらす。

コツ!ポイント!

※白く仕上げるのであれば、下記、れんこん(蓮根)/白く仕上げる方法をご覧ください。

※酢を使う方法よりは、色止めなどの効果は劣るが、

水にさらすことで、酸化を防ぎ蓮根の変色を抑えることができる。

また、酢を使うと食感が、シャキシャキとした食感になる。

酢を使わず、水を使いあく抜きをすることで、ホクホクとした食感に仕上げることができる。

※本格的に調理場などで、あく抜きをする場合、流水を当てながら、一時間~二時間程度、さらすことがあるが、

ご家庭などで、料理することを考慮すると、時間や水道代が、かかってしまうことから、あまりオススメする方法とは言えない。

ご家庭などで、料理する場合、ボールに水をたっぷりめに入れ、皮を剥いた蓮根を数分さらすだけで、よいと考える。

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2 鍋に水と蓮根を入れ火にかけ、茹でる。

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3 蓮根に竹串などをさし、火が通ったか確認する。

コツ!ポイント!

※真ん中辺りに、串をさし、すっと刺さるようなら火が通っている。

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4 茹で終えた蓮根を鍋から取り出し、水気を切る。

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5 盆ザルなどに、茹で終えた蓮根を立てて置き、自然に冷ます。

コツ!ポイント!

※茹で終えた蓮根を立てて置き、自然に冷ますことで、余分な水気を飛ばすことができる。

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れんこん(蓮根)/煮物などに使用する場合の下処理/下ごしらえ

1 好みや目的に合わせて切った蓮根を水にさらす。

コツ!ポイント!

※白煮など、白く仕上げたい料理に使用する場合、

下記、れんこん(蓮根)/白く仕上げる方法をご覧ください。

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2 鍋に水、蓮根を入れ火にかける。

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※蓮根を茹でている様子。

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3 竹串などをさし、蓮根に火が通ったか確認する。

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4 茹で終えた蓮根を取り出し、水気を切る。

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5 ボールに水を入れ、茹で終えた蓮根をさらす。

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れんこん(蓮根)/あく抜き/色止め/ホクホクとした食感に仕上げる方法

れんこん(蓮根)/炒め物/蓮根素揚げ/薄切り(チップス)などに適した下ごしらえ

1 皮を剥いた蓮根を用途に合わせた厚さや、大きさに切る。

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2 水を入れたボールなどに、蓮根をさらす。

3 水にさらし終えた蓮根の、水気をしっかりと取り除く。

コツ!ポイント!

※きんぴらや素揚げなど、蓮根に色をつける/色がつく料理の場合(食感をシャキシャキと仕上げたいなどの理由や目的がある場合などは除く)、あく抜きに酢を使う必要はない。

※水にさらすことで、蓮根の変色を防ぐことができる(酢水と比べると白く仕上げる面では劣る)。

ただ、蓮根を酢水にさらすと、シャキシャキとした食感になってしまう。

酢を使わずに、水を使うことで、ホクホクとした食感に仕上げることができる。

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※好みや目的に合わせて、切り方を変え、繊維に合わせて縦に切った蓮根や、乱切りした蓮根を水にさらしている様子。

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れんこん(蓮根)/あく抜き/色止め/白く仕上げる方法/シャキシャキとした食感に仕上げる方法

れんこん(蓮根)/酢の物やサラダに適した下ごしらえ

1 ボールなどに水を入れ、そこに少量の酢を加える(酢を感じるかな程度量)。

2 皮を剥いた蓮根を好みの形や、厚さに切り、酢水に数分さらす。

コツ!ポイント!

※蓮根の下ごしらえに酢を使うことで、白く仕上がるだけでなく、シャキシャキとした食感に仕上げることができる。

※酢水にさらす時間について、人それぞれ、好みや考えが異なり、一概には言えないが、

個人的には、空気に触れ蓮根が変色することを防ぐ、意味合いが強いと考える。

その後、酢を加えた湯で、茹でるので、

酢水にさらす時間に関しては、数分程度にする。

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3 鍋に、酢水(酢を感じる程度量の酢)を入れ、火にかけて沸かす。

酢水にさらし終えた蓮根を入れ茹で、火を通す。

コツ!ポイント!

※茹で時間に関して、大きさや厚さなどに違いがあるため、一概には言えない。

蓮根に限らず、火が通った表現として、表面が澄んだ感じになったら火が通った目安など、見聞きするが、感覚や慣れが必要になる。

初めての方など慣れるまでは、

厚めに切ったのであれば、竹串などをさして、スッと刺さるか確認する。

スライスなどのように、薄く切ったのであれば、鍋から取り出し、味をみて食感などを確認すれば、間違いがない。

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4 茹で終えたら、冷水に落とし、しっかりと冷ます。

しっかりと冷ましたら、水気を取り除く。

コツ!ポイント!

※蓮根の酢が気になるようなら、流水を当てながらさらすなどすることで、抜くことができる。

好みに合わせてお試しください。

※その他の方法として、茹でた蓮根を盆ザルなどに、並べ置き、自然と冷まし水気を飛ばすやり方もある。

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※白く仕上げる方法で、下ごしらえを済ませた料理参考画像。

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れんこん(蓮根)/天ぷらに適した下ごしらえ

1 天ぷらを揚げる直前に、洗った蓮根の皮を剥く。

2 皮を剥いた蓮根を輪切り(厚めに切った輪切り)、大きいようなら、輪切りを半分に切る(半月)。

3 水気をしっかりと拭き取る。

コツ!ポイント!

※蓮根の天ぷらを作る際、可能なら水や酢水にさらさない。

水や酢水にさらさず、直前に皮を剥き天ぷらにすることで、

蓮根本来の風味や味わいを活かし、もちっとほっくり、サクサクとした食感の、蓮根の天ぷらに仕上げることができる。

ただし、天ぷらを揚げる直前に、皮を剥くなどが難しい場合は、

状況に合わせて、事前に皮を剥き、水にさらすなどの下ごしらえを済ませておくなどの、調整をする。

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どうでしょうか?

ご家庭でも、馴染みのある蓮根。

同じ蓮根でも、節毎の違いや、切り方の違い。

用途や目的に合わせて、下処理/下ごしらえを済ませることで、食感が変わったり、

色が変わり、白く仕上がるなど、

実はかなり奥深い食材なので、ございます。

うーん。食材一つでこれだけの違いが。

料理は実に奥深い。

そこが、料理の面白さであり、醍醐味でもある。

やはり、料理は面白い!

この機会に是非、お試しください。

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それでは皆様、お付き合いありがとうございました!

また、宜しくお願いいたしますぅ。