【板前レシピ】はまぐりの吸い物/作り方

蛤(ハマグリ)の出汁を活かすか、身を活かすかで作り方が変わる!【はまぐりのお吸い物(潮汁)】のレシピ/作り方!

何でもかんでも、鰹出汁を使えばよいと思っているのか、蛤(はまぐり)の吸い物にも鰹出汁を使っている方を見かけます。

人それぞれ考えがあり、それが間違っているという訳ではないのですが、

個人的には残念に感じるのでございます。

ハマグリの吸い物を作るのであれば、

ハマグリの出汁を活かしてこそ!

鰹出汁は、旨み(風味なども含め)が強く、

出汁と出汁とが喧嘩してしまい、

なにをメインとした吸い物なのか?

これは鰹出汁?

ん?ハマグリ?

中途半端な仕上がりで、何だかよく分からない吸い物に仕上がってしまうのでございます。

旨い!ハマグリの吸い物を作るなら、

ハマグリの味わいを引き立ててこそ!

せっかく、ハマグリを使って吸い物を作るのであれは、これぞ【蛤のお吸い物】を味わっていただきたい!

そこで今回!

ハマグリの量が少なく出汁が薄い場合の対処法

ハマグリ身の下処理/下ごしらえ(身の掃除の仕方/身の硬い部分の処理の仕方など)、

ハマグリの出汁を味わう吸い物(潮汁)/作り方

ハマグリの身を味わう吸い物(潮汁)/作り方など、まとめて解説していこうと思います。

蛤(はまぐり)の吸い物の作り方

蛤(はまぐり)の吸い物/身を味わうことを目的とした作り方

※ハマグリの砂抜きや塩抜きなどの下処理/下ごしらえについて詳しくは、こちらをご覧ください。

ハマグリ砂抜き/塩抜き

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1 鍋にハマグリ、水、酒少々、昆布一片を入れ、

火にかける。

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2 アクが浮いてきたらオタマなどで、丁寧にアクを取り除く。

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3 沸く直前に昆布を取り出す。

コツ!ポイント!

※出汁昆布からヌメリやエグミが出てしまうため、

沸く前に昆布を取り出す。

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4 ハマグリ(殻)が開いたら、鍋からハマグリを取り出しザルなどにあげておく。

※ハマグリの身を味わうことを目的としたやり方

コツ!ポイント!

※貝は火を通し過ぎると身が縮み硬くなる。

身を味わうことを目的とするなら、殻が開いたらハマグリを一度、鍋から取り出すこと。

※ただし、このやり方はハマグリの量が充分にないと出汁が薄くなってしまう。

少量ハマグリを使って、このやり方をする場合、

地の量を少くするなどして調整する。

※出汁が薄い場合の対処法については下記参照。

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※一度鍋から取り出しておくことで、身がふっくらとして旨みがしっかりとした身を味わうことができる。

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蛤(はまぐり)の吸い物/出汁を味わうことを目的とした作り方

1 蓋が開いても直ぐにハマグリを取り出さずに、しっかりとハマグリの出汁を取る。

ハマグリを鍋から取り出すタイミングとしては、

ハマグリを火にかけて出汁を取ると、地が白っぽく色づく。

ハマグリを火にかけても、地の色が変わらなくなるのを目安に取り出すように、するとよい。

コツ!ポイント!

※ハマグリの出汁を味わうことを目的とした吸い物を作る場合、ハマグリが開いた時点で取り出さずハマグリからしっかりと出汁を取る。

ただし、こちらのやり方をした場合、しっかりと旨味のある吸い物に仕上げることができるが、ハマグリの身が縮み硬くなる。

硬くなってしまった身の処理の仕方については、下記参照。

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蛤(はまぐり)の吸い物/鍋からハマグリを取り出してからの地の処理

1 身を味わう/出汁を味わう各吸い物の作り方どちらも、ハマグリを取り出したら一度、出汁(地)をザルにサラシやキッチンペーパーを乗せ濾す。

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※濾すことで、アクなどをしっかりと取り除くことができる。
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蛤(はまぐり)/鍋から取り出した(火を通した)ハマグリ(身)の処理

1 殻から身を取り外す。
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2 身についたエラなどを骨抜きなどを使い、丁寧に取り除く。
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蛤(はまぐり)身の硬い部分の処理

1 ハマグリの身にあるトサカのような部分に、数本切り込みを入れる。

コツ!ポイント!

※この部分は他の部位より硬いため、丁寧な処理をする場合、切り込みを入れることで歯切れを良くすることができる。

ただし、そのままの見た目がよい、気にならない場合などは、特に切り込みを入れる必要はない。

好みに合わせて、お試しください。

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蛤(はまぐり)の吸い物/仕上げ(味つけ)

1 鍋に濾した地と殻、身を入れ火にかけ、

塩で味を整える。

コツ!ポイント!

※身と殻を温めずに盛り付けてしまうと、せっかく温かい吸い物を用意してもぬるくなってしまう。

※一度で味を決めようとすると、温めて要る際に地が詰まり、仕上がりの時点で味が濃くなってしまう。

塩気がきつくなってしまうと、その後の調整が困難になってしまうので、様子をみながら分けて味つけすること。

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※冷めた状態で器に殻などを直接、盛るのではなく、

温めてから盛り付ける。
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2 器にハマグリの殻と身を見栄えよく盛り付け、地を注ぎ入れる。

コツ!ポイント!

※解説では、ハマグリを味わうことを重視して、

あれこれ食材を使用していない。

ハマグリの吸い物は、菜の花や筍、ワカメ、木の芽などとも相性がよい。

※意外に感じるかも知れないが、白胡椒(ホワイトペッパー)をサッと振りかけると、また違った味わいで蛤のお吸い物をお楽しみいただけます。

好みに合わせて、お試しください。
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蛤(はまぐり)の吸い物/出汁が薄い場合の対処法

1 鰹出汁を味をみながら足す。

コツ!ポイント!

※鰹出汁を多くく使ってしまうと、何の吸い物か分からなくなってしまう。

味をみながら、足りない旨味を足す感じで鰹出汁を使う。

※ハマグリの吸い物を味わうことを考えると、

出汁同士が喧嘩してしまい、何の吸い物なのかが分からなくなってしまうことから、

個人的には、このやり方はオススメいたしません。

ハマグリの量やハマグリから出る出汁(旨味)に見合った地の量で調整することをオススメいたします。

どうでしょうか?

ハマグリの出汁を活かした吸い物は驚くほど旨い!

が、しかし。

ハマグリの身を味わうように仕上げた吸い物も、驚くほど旨い!

好みに合わせて、どちらのハマグリの吸い物にするかはアナタしだい!?

この機会に是非、お試しください。

様々な野菜や魚介の下処理/下ごしらえ/レシピ/食べ方

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※活けの蛤はとても高価でいざ食べようとしたときになかったりするものです。保存も効く冷凍の蛤がありましたので参考までにこちらもご覧ください。

 

それでは皆様、お付き合いありがとうございました!

また、宜しくお願いいたしますぅ。