まな板と包丁があれば充分!アンコウは簡単に捌ける!始めてでも安心!分かり易く徹底解説!!
【アンコウ七つ道具】
身(柳身ほほ肉) 上品な味のプリっとした食感の白身。
皮 ぷるぷるとした独特の食感。ゼラチン質でとても美味。
ヒレ(トモ尾の部分) ゼラチン質で軟骨のような食感。
ヌノ 卵巣
エラ 白くなるまで丁寧に下処理を済ませたエラは鳥軟骨のような食感。
水袋(胃袋) クセのないホルモンのような食感でとても美味。
肝 アンコウと言えばあん肝!【海のフォアグラ】の別名があるようにとても美味しく濃厚な味わい。
このようにアンコウ七つ道具と言われるくらい捨てる部分がほとんどない。
腸や目玉は捨てるなど目にするが食べられない訳ではない。
しいて食べられない部分をあげるとしたら骨や鋭い歯のついた口。
アンコウ 漢字
鮟鱇
アンコウの旬
寒くなる11月下旬~2月 晩秋~冬
※あん肝が大きく旨くなる時期
アンコウ自体、真夏などの一部時期を除きほぼ通年出回っている。
ご家庭で気軽にアンコウを楽しむ場合など、冬場の値段が高騰する時期を避けることで安く丸々一匹アンコウを味わうことが出来る。
アンコウ主な産地
山口県、茨城県、青森県
アンコウは東の横綱、西のフグと言われるほど。
そのどちらでも有名な山口県...宝の山です。
アンコウを買うときのポイント
アンコウは開腹されず丸のまま売られているものや、腹が開かれて臭いの原因になるエサなどが除去され肝の状態などを確認出来るものがある。
腹が開かれず丸の状態のものだと肝心の肝の確認が出来ない。更に胃袋などに大量の魚などが入っているとその分の重さが金額に含まれてしまったり臭いの原因になる。
鮮度はもちろんだが個人的に選べる状況であれば開腹されたもので肝の大きなアンコウを購入することをオススメ致します。
アンコウの説明はこれくらいにして
アンコウ捌く?吊るして捌くとか家で無理だろ...
あんな形の魚を家でおろすとかむりむり...
と思っている方がいるとかいないとか。
ちょっと待った!
アンコウって高いというイメージがあると思いますが冬場の高騰した時期を避けるとかなりリーズナブルなんです。
冬場になるとスーパーなどで捌いた状態のパックになったアンコウを見かけますが確かに高い...
せっかくならこの機会に捌き方を覚えて安くなったときを狙って思う存分アンコウを丸々一匹!食べ尽くしてみませんか?
アンコウって実は想像以上に簡単におろせます!
正直、私もよほど大きなアンコウでなければまな板の上で捌くことがほとんどです。
そこで今回。
ご家庭でも気軽にアンコウを食べ尽くして頂きたい!という思いから初めてでも出来るように捌き方/おろし方を徹底的に解説していこうと思います。
アンコウのさばき方/おろし方
1 アンコウのヌメリをタワシなどでこすり流水を使いしっかりと洗い流す。
コツ!ポイント!
※アンコウはヌメリや歯が鋭いので慣れていない場合、軍手をして捌くことをオススメ致します。
皮のむき方/はがし方
2 ヌメリを落としたアンコウの口に沿って包丁で皮に切り目を入れる。
3 切り目から皮を掴み皮を剥がす。
※頭の方から尾に向けて皮を掴み剥がした状態。
4 今回は開腹されたアンコウを使って解説しているため、先に内臓を取り出していますが腹が開かれていないそのままのアンコウを捌く場合、皮を剥いてから腹を開き内臓の取り出しをすると作業の流れがよい。
順番に関してはどちらでも問題無いので好みでお試しください。
※あん肝や胃袋など内臓を切り外していく。
5 口に沿って皮に切り目を入れる。
6 皮を掴み頭側から尾に向かって皮を剥がす。
7 口に沿って包丁を入れ歯のついた骨を切り取る。
※切っている様子。
※下の口を切り外した状態。
8 裏返し上の口を切り取る。
※画像でも確認出来るようにアンコウは歯が鋭いので怪我をしないように注意する。この部分は口に入れると危険なので廃棄する。
9 裏返し左右胸ビレを外す。
※胸ビレを外した状態。
※反対側の胸ビレを外す様子。
10 身付近に内臓など残っているようなら取り除く。
11 頭と胴体を切り分ける。
12 胴体についた身皮のような部分を切り取る。
※左右切り外した状態。
13 薄い膜などを身に傷をつけないよう丁寧に切り取る。
頭の割り方/下処理
14 頭を立て頭と顎を切り分ける。
※頭を立て画像のように開くと境目が目視出来る。
※境目付近に包丁を入れ切り分ける様子。
※頭と顎を分けた状態。
※好みの大きさに切る。
※頭部分の血などを綺麗に取り除く。
エラの下処理
15 エラを包丁の背を使ってしごき、取りきれないようならタワシなどでこすりしっかりと白くなるまで血を取り除く。
胃袋の下処理
16 胃袋を包丁で開き包丁の背を使いしっかりと掃除する。
17 塩を振りかけ塩揉みしてヌメリを取り流水を使い綺麗に洗い流す。
このとき胃袋の周りについている余計なものを指で取るなどしておくこと。
アン肝の下処理
18 あん肝についた筋のような部分に串などを使い数ヶ所穴を開け軽く押し絞り血を抜く。
19 立て塩(3%濃度の塩水、ほぼ海水の塩分濃度)にあん肝を2時間ほど漬ける。
コツ!ポイント!
※立て塩に漬けることで臭みの原因になる血も抜け適度な塩気が入る。
身のおろし方
20 身を大名おろしで三枚におろす。
※頭側から尾に向かって包丁を骨に沿わせるように切り進める。
※反対側も同じくおろしていく。
※三枚におろした状態。
※部位ごとに分けてバットに並べた様子。このように口や掃除をした際に取り除いた薄膜のようなもの(食べられない訳ではないが廃棄した部分)以外全て食べられる。
下処理/下ごしらえ、捌き方/おろし方はこれで完了。
どうでしょうか?
当ブログ皆様に様々な料理をご家庭でも気軽に楽しんで頂くために初めてでも見て出来る記事でないと意味がないと考えているので、工程が多く見えてしまうのですがアンコウは骨も柔らかく多少の慣れは必要かもしれませんが捌き自体はとても簡単です。
せっかくならアンコウ鍋の作り方まで記事にしようと考えていたのですが思っていたより記事が長くなってしまったため、今回は下処理/下ごしらえ/捌き方/おろし方で終わろうと思います。
あえて時期をずらし手頃なアンコウを見つけたら捌くなんて無理だと決めつけ躊躇せず、この機会にアンコウを存分に味わってください♪
アンコウ鍋の作り方
様々な野菜や魚介の下処理/下ごしらえ/料理の作り方/レシピなど
それでは皆様お付き合いありがとうございました!
また宜しくお願い致しますぅ。