ツブ貝をそのまま食べるのは危険!さばき方や刺身の切り方/盛り付け方はもちろん!唾液線の取り方/下処理/下ごしらえなどまとめて徹底解説!
つぶ貝の刺身?
簡単簡単。身を取り出して切るだけでしょ。
いやいやちょっと待った!
つぶ貝やバイ貝と呼ばれる、エゾバイ科の巻き貝は種類も多く
これがバイ貝でこれがつぶ貝と、ハッキリとした区別がなく混同されがちです。
ただ一般的に、殻の表面が凸凹とした方をツブ貝。
殻の表面がツルッとした方をバイ貝と呼ぶことが多い。
エゾバイ科の貝の中に、唾液線にテトラミン(毒素、食中毒)を含む貝があります。
テトラミンは生食(刺し身)、加熱(煮付け)に関係なく、しっかりと取り除く必要があります。
そこで今回!
ご家庭でも、安心して美味しいツブ貝の刺身をお楽しみ頂きたく、最も簡単な身の取り出し方、盛り付けの際に殻を使うときの取り出し方。
しっかりとした下処理/下ごしらえ、唾液線の取り除き方や刺身の切り方など、徹底的に解説していこうと思います。
※つぶ貝/盛り付け一例
ツブ貝/ 簡単な身の取り出し方/殻の割り方
1 ツブ貝についた汚れをタワシなどでこすりしっかりと洗い流す。
2 包丁の背で叩き殻を割る。
コツ!ポイント!
※包丁の背で叩く場合、背が凹んでしまうことがあるので、背が凹んでもよい包丁を使うようにする。
又は、ハンマーなどを使い割るようにする。
※包丁の背やハンマーを使い殻を割る際、力を入れて叩くと、殻に身が刺さることがあるので、加減して殻のみを割るイメージで叩く。
※叩いて割るとき、ボロボロになってもよいタオルや布巾などがあれば、ツブ貝をくるんでから割ると、周りに殻が飛び散らない。
※叩いて殻を割ったツブ貝。
※身を取り出したツブ貝。
ツブ貝/殻を盛り付けに使う場合/殻を割らずに身を取り出す方法
1 目打ちやアイスピックなどを画像の位置に刺す。このとき包丁の背を使い、軽く叩くと刺し易い。
2 刺し込んだら上下にぐりぐりと動かす。この部分が殻とくっついているので、
殻に沿わせ上下に動かすことで、殻から身を剥がすことが出来る。
3 上下に動かし剥がしたら、身を持ち引っ張り出す。
まだ繋がっているようなら、その部分を剥がしながら引き出す。
コツ!ポイント!
※盛り付けに殻を使う場合、必ず煮沸する。
ツブ貝/下処理/下ごしらえ
1 身についた蓋のような部分を包丁で切り取る。
※蓋のような殻を取った状態。
2 くるりと渦巻きのようになった肝(可食部)を切り、容器などに入れおく。
ツブ貝/唾液腺/取り方
3 肝を取り残った内臓や、薄い膜のような部分を取り除く。
4 身から透けて水菅が見える部分に、浅く切り目を入れる。
切り目を入れたら画像のように水菅を出す。
※水菅を出した様子。
5 画像の水菅を挟むように、黄色っぽく鶏の脂のような部分が唾液線。
この部分に指を差し込み、唾液線取り除く。
※唾液線を取り出している様子。
6 唾液線(鶏肉の身と皮の間の脂のような見た目)を取り除いたら、しっかりと流水で洗う。
※唾液線を取り、洗い終わったツブ貝。
7 水菅、ヒモ、身を切り分ける。
※全て可食部
※水菅も食べられるが、見た目などに抵抗があると思いますので、お好みでお召し上がりください。
ツブ貝/ぬめり/取り方
8 ヒモに塩をかけ、しっかりと揉んでヌメリを取る。
流水でヌメリと塩を洗い流し、しっかりと水気を取る。
※塩揉みしてヌメリを出した状態。
9 水菅も同様に塩揉みしてヌメリを取り、流水でしっかりと洗い流し、
水気をしっかりと取る。
コツ!ポイント!
※下記にある身の掃除と同じことだが、身やヒモなどに、ついた黒く薄い膜のようなものをつけたままの刺身などを見かけることがある。
これをツブ貝の、柄や模様と思っているのかは定かではないが、取り除くことができる。
それが悪いという訳ではないが、そのままにして切ると、まな板が汚れたり仕上がりの見た目を損なう。
個人的には汚れと考えている。
残っていたら拭き取る、擦るなどをしてしっかりと取り除く。
10 身も同様に塩揉みし流水でしっかりと洗い流す。
※塩揉みした様子。
※洗い流した様子。
ツブ貝/身の磨き方/汚れの落とし方
11 一個ずつ手に持ち、黒い部位をタワシなどで軽くこすり汚れを落とす。
コツ!ポイント!
※この黒い部分がついた身をそのまま切る方もいる。
それが悪いということではなく個人的に落とすので汚れと表現する。
※左がそのままの身、右が掃除を済ませた身このような違いがある。
12 取っておいた肝を茹で、茹で終えたら冷水に落とし、しっかりと冷ます。
キッチンペーパーや布巾などで、しっかりと水気を取り除く。
ツブ貝/刺身/切り方
1 ツブ貝の身は硬く、歯の弱い方などのことを考え、薄く削ぎ切りにする。
コツ!ポイント!
※身が大きければ、半分に渡して(半分に切る)から削ぎ切りにするなど調整する。
画像で確認出来るように、鮮度の良いツブ貝は切ると身が反り返り、見た目が小さくなってしまうので、若干、大きいかなと感じるくらいに切る。
解説では、切り口が波打つように切っているが、普通に削ぎ切りしてもよい。
切り身の厚さについては、食感を強く感じたい/食感の強さをいかしたいなどの場合、厚く切るなど、好みに合わせてお試しください。
2 ヒモ部分を好みの大きさに切る。
ここまでの下処理/下ごしらえを済ませることで、ツブ貝の刺身として美味しく食べることができる。
コツ!ポイント!
※わさびと醤油で食べるのはもちろん。今回、茹でた肝をそのまま盛り付けていますが、一度肝を裏漉して醤油と混ぜ肝醤油にしても美味しくお召し上がり頂けます。
好みに合わせてお試しください。
ツブ貝/刺身/盛り付け方/殻を使った盛り付け方
1 器に薄くスライスしたコウシンダイコンなどを敷き、その上にツブガイ殻を安定させるように、大根のツマ(ケン)をおく。
コツ!ポイント!
※大根に限らず人参などの(ツマ/ケン)を使うことで殻を安定させるので、ふわっと多めにつかう。
2 つぶ貝の殻に大根ツマを軽く詰め、上に大葉を乗せる。
3 殻を大根ツマの上に軽く押し付けるように置き、殻を安定(転がらないように)させる。
4 切ったつぶ貝を大葉の上に形よく盛り付け、茹でた肝、山葵など好みに合わせて盛り付ける。
※殻を使わずに盛り付けた様子。
どうでしょうか?
どんな料理もしっかりとした下処理/下ごしらえは大切です。
コリコリとした食感で甘味がありとても美味しいツブ貝の刺身!
この機会に是非お試しください。
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それでは皆様お付き合いありがとうございました!
また宜しくお願い致しますぅ。