【板前レシピ】山椒の実/実山椒/有馬山椒/作り方

山椒の実の下処理/下ごしらえはもちろん!有馬山椒/醤油煮/佃煮の作り方を徹底解説!

日本料理で有馬と言えば山椒!山椒と言えば有馬!

と言っても過言ではない!

山椒を使った煮物を【有馬煮】

山椒を使った焼き物を【有馬焼き】

山椒の実の醤油煮/佃煮を【有馬山椒】

そこで今回!

山椒の実の下処理/下ごしらえはもちろん!

有馬山椒の作り方を解説していこうと思います。

 

 


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山椒の実/実山椒/有馬山椒/作り方

山椒の実/下処理/下ごしらえ/二通りの軸や枝の取り方

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細い枝が山椒の実に残っても良い方向けの方法

(1) そのまま山椒の実についた、太い軸や枝を取り除く。

コツ!ポイント!

※この方法が一般的だとは思いますが、このやり方で実を外そうとすると、太い軸は簡単に取れるが、細い枝は実に残り、実についた細い枝を取るのに、かなり手間がかかり、効率が悪い。

※細い枝はついていても問題ないので、仕上がりのイメージなど問題ないようなら、こちらの方法をオススメ致します。

※山椒の実についている太い軸を取った様子。
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※細い枝が山椒の実に残っている様子。
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細い枝も全て取りたい方向けの方法

(2) 山椒の実に軸や枝がついた状態で、先に茹でる。

コツ!ポイント!

※先に茹でを済ませると、生の状態で軸や枝を取り外すより、簡単に実についた細い枝を取ることが出来る。

注意点としては、長く茹で柔らかくなっていた場合、外すときあまり実を強くつままないようにすること。

※こちらの方法は太い軸や枝を全て取り外し、山椒の実のみ、の状態にしたい方向けのやり方になります。

※今回の解説では(2)の茹でてから軸や枝を取る方法で解説しています。

※どちらが正しいということではないので、用途や状況、好みに合わせた方法をお試しください。

山椒の実/実山椒/茹で方/用途に合わせた茹で時間/水煮/青煮/作り方

 

 

1 鍋に水と塩少々を入れ火にかけて沸かす。
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2 山椒の実を入れ沸いた状態を維持する程度の火力は調整して茹でる。用途や好みに合わせて茹で終えたら、湯を切り冷水にさらす。

茹で時間目安

水煮/青煮にした後に加熱する場合の茹で時間

有馬煮など、煮物に山椒の実を加えて使用することを想定している場合、長く茹でたりあく抜きをし過ぎてしまうと、山椒の実の風味や独特な刺激や辛みが薄れてしまう。

その場合30秒(湯通しする感覚)~3分程度茹でる。

硬いのでは?と思う方も居るかとは思うが、加熱する料理に使用するので、再度火を通すので問題ない。

水煮/青煮にした後、加熱しない場合

その後、薬味として利用したり加熱せず使う場合、

指で潰せるようになる5分~10分程度茹る。

そうすることで、そのまま食べも硬さが気にならない。

※茹で時間に関しては目安です。茹で時間など幅があるのは、状況や状態、好みなど人それぞれ異なるためです。

料理に正解はなく作り手や提供される方が満足すれば、それが正解だと私は考えています。

当ブログを参考程度に考え、色々とお試しください。
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※(1)先に山椒の実についた軸や枝を取り外す方法で茹でを済ませた方は、あく抜きへお進みください。

1 茹で終えた山椒の実の軸や枝を全て取る。
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※画像右が軸や枝やっとを取る前の山椒の実。

画像左が軸や枝を取り終えた山椒の実。

画像中央が山椒の実から取り外した軸や枝。
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山椒の実/実山椒/あく抜き/時間

2 軸や枝を取り終えた実を水にさらし、あくを抜く(刺激や辛み)。

※流水でさらさない場合、数回、水を入れ替える。

あく抜き/水にさらす時間の目安

※これに関しては正解はない。完全に好み。

長時間さらせば、刺激や辛みは弱くなる。

短くすれば、刺激や辛みは強くなる。

用途や状況により、異なるが個人的には少なくとも一時間程度は水にさらす。

※今回、解説で作った有馬山椒は、そのまま薬味や、ご飯にかけて食べることを想定しているため、一晩水にさらしています。

例えば山椒特有の刺激や辛みが強い方が好きなのであれば10分さらして味をみて、旨いと思えばそれが正解。

あまり強いのは苦手と思うなら一晩さらし、味をみて旨いと思えばそれも正解。

但し、煮物などに山椒の実を使い有馬煮などにする場合、そのまま食べて丁度良いと感じるほど抜いてしまうと、香りや刺激、辛みが弱くなってしまうので、キツいかな?と思う程度にする。

考えは方は人それぞれで、否定する訳ではないが、よく目に耳にするこれは何分!と決めつけて書いているものは、個人的に何の意味も感じない。

せっかく自分で作るのだから、その都度、味をみて自分の好みの具合かどうか、確認することをオススメ致します。

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山椒の実/実山椒/有馬山椒/醤油煮/佃煮/作り方

 

 

1 下処理を済ませた山椒の実の水気を切る。

鍋に酒、山椒の実を入れ火にかける。

グツグツと沸かさないように火力を調整し、コトコトとじっくり炊いていく。

※煮る/炊く時間の目安として一時間~二時間程度かけてじっくりコトコトと炊く。

煮る/炊く時間が長ければ長いほど蒸発して煮汁が減っていくので、たっぷりと酒を入れる。

有馬山椒/地の割合/目安

酒2/濃口醤油1

※参考までに、その他のやり方として、醤油のみで仕上げる場合や甘(砂糖やミリン)を足す。

コツ!ポイント!

※長期間保存を効かせることを想定している場合、水は使わない。

※今回、二時間程度じっくりコトコトと炊いている。
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※コトコト炊いてる様子。あくが浮いてきたら、オタマなどで丁寧に、すくい取る。
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2 醤油を数回に分けて、入れていく。

コツ!ポイント!

※煮汁の割を決め、一度に全て入れる方もいるが、醤油など味を入れるときは数回に分けて入れることをオススメ致します。

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※画像のようにある程度炊いて、煮汁が減り、煮汁の表面から山椒の実が出ないように、クッキングシートなどを落とし蓋にしてもよい。

こうすることで、落とし蓋に煮汁が当たり煮汁が対流し、少ない煮汁でもしっかりと、全体を炊くことが出来る。
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※画像くらい煮汁が詰まってきたら、仕上げに向け最終的な味の調整をする。

ここまで煮詰める前に、数回に分けて醤油を入れる段階で、おおよその味は確認していると思うが、数回に分けて味を入れることで、味を足すか足さないなど、好みに合わせた味に調整することが出来る。

※割を決め、味を最初から決めてしまった場合、薄ければ足せば良いが、濃くなってしまった場合、調整が困難になってしまう。
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※コトコトとじっくりと炊いている様子。ほぼ煮汁がなくなるまでコトコトと炊き煮汁を詰める。

※煮汁が少なくなってくると鍋底に焦げつく恐れがあるので、注意する。

軽く鍋を振りながら仕上げるなど。
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3 画像のように、ほぼ煮汁がない状態まで煮詰め好みの味や硬さに仕上がっているか確認し、火を止めしっかりと冷ます。

※仕上げた有馬山椒をバットなどに移しかえて、

冷ましてもよい。
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※画像では、口に入れたときの状況は伝えずらいので、指でつまみ、潰して硬さを確認しているが、一つ食べてみて味や硬さを確認する。

じっくりコトコト炊き、ふっくらと柔らかな有馬山椒に仕上がっている。
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山椒の実/実山椒/有馬山椒/保存方法

4 有馬山椒をしっかりと冷ましたら、煮沸消毒をした瓶や密封容器などに入れて冷蔵庫で保管する。

コツ!ポイント!

※箸やスプーンなどで、その時その時、使う分だけ取り出す場合、濡れている物や口につけた物は使わない。

水などが傷みの原因になってしまうので、注意すること。

※この状態でもかなり日持ちするが、口のついた袋などに入れ空気を抜き、冷凍保存してもよい。f:id:chippy55:20210610004137j:image

自分で作る有馬山椒!は別格!!

それはなぜか?

刺激や辛み、味つけ全て自分好みに仕上げているのだから!

この機会に是非、作る者の特権を活かし、自分好みの旨い!有馬山椒をお楽しみください。

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それでは皆様お付き合いありがとうございました!

また宜しくお願い致しますぅ。