生きた蛸(たこ)を一から捌いて料理する!釣る楽しみや旨さが倍増すること間違いなし!簡単!柔らかいタコの煮物の作り方!コツやポイントを徹底解説!
どもども板前ちっぴぃです。
タコ釣りシーズン突入!という感じで毎年この時期を楽しみで楽しみで。
この時期のタコ釣りは食いつきのよい、小ぶりなタコが釣れるのなんの(日にもよりますが)。
とまぁ堤防で釣りをしていると、家族でサビキ釣りを楽しんでいる方が、あれ?
重いぞ?何だろう?えっ!?タコ釣れた!なんてことも。
お子様は大喜び!けど、タコの扱いに慣れていない親御さんはてんてこ舞い。
大丈夫ですか?と針を外したり、処理をしたことも。
どうやって食べたらよいですか?何て質問されることが結構あります。
そこで今回!
この時期に釣れる小さめのタコを使ってタコの煮物の作り方を解説していこうと思います。
※タコ/煮物/盛り付け一例
小さなタコ(小さなマダコやイイダコなど)は大きなタコと違い身が柔らかく、時間をかけた蛸柔らか煮のようにコトコトと炊いたり、蒸し煮にする。
炭酸(重曹/炭酸水/など)を使ったり、足を大根や瓶などで、叩いて繊維を壊して柔らかくするなどをしなくても、
さっと煮て味を含ませることで簡単に美味しい、柔らかなタコの煮物をお楽しみ頂けます。
ただし、画像のように大根も一緒に煮る場合など、大根に味を含ませようと、タコを煮すぎてしまうと身が縮み固くなってしまいます(柔らか煮のように長時間コトコトと煮れば柔らかくなる)。
それらを解消して、大根には味をしっかりと含ませ、タコは縮まず身を硬くしないコツやポイントを解説していこうと思います。
タコ/煮物/身の縮みを抑える/柔らかい煮物/作り方
タコ/下処理/下ごしらえ/さばき方
1 捌いたタコを用意する。
※生きたタコの扱い方/締め方/捌き方/ヌメリの取り方/茹で方など、前回記事で詳しく解説していまので、こちらをご覧ください。
2 頭と足を切り分ける。
3 足先を切り落とす。
コツ!ポイント!
※タコの足先は雑菌が多い。吸盤が細かく丁寧に処理をしても落としきれず、雑菌が多く残っている恐れがある。基本的にタコの足先は切り落とす。
※タコの足先を切った様子。
タコ/湯通し/アク取り/汚れの取り方
4 鍋に水を入れ火にかけて、湯を沸かす。
沸かした湯に、タコ頭、足をさっと湯に通す(湯通しする)。
湯に通した頭、足を冷水に落とす。
コツ!ポイント!
※さっと湯に通すことで、アクや臭みを落とすことが出来る。
※頭を湯通しして、冷水に落とした様子。
※足を一気に湯に落としてもよいが、足先からとんとんとんとテンポよく、湯に浸けていくことで、仕上がり(形/見た目)のよい煮物を作ることが出来る。
※足全体を湯通ししている様子。
5 冷水に落とした足についている吸盤の汚れを指で擦り、丁寧に取り除く。
コツ!ポイント!
※吸盤には薄い膜のようなものや、汚れが多く残っている。湯通しすることで、取り除きやすくなるので、指で擦り丁寧に落とすこと。
タコ/煮物/煮方/炊き方
6 鍋に地(煮汁)を合わせタコの足を入れ火にかける。
地(煮汁)割合/目安
出汁5.5~6、濃口醤油1、ミリン1、酒1、砂糖好みの甘さ
コツ!ポイント!
※タコの足を先に入れるのは、今回の煮物のタコの頭の中には何も入っておらず、身が薄く火が通りやすいため。
イイダコを炊くときなど、頭に卵(飯/いい)が入っている場合は頭を先に入れる。
※地(煮汁)の割合に関しては目安、参考程度に考え好みの味つけでお試しください。
理由として好みや状況は人それぞれと考えている。
個人的に割に対しての考え方として、目安にはなるがそれ以上でもそれ以下でもないと考えているため。
人にどう言われようと、自分が旨い。
提供する相手が旨いと感じなければ、全く意味がないので、細かな調整など色々と試して自分の正解をお探しください。
7 火にかけて煮汁が沸く途中、アクが浮いてきたら、オタマなどで、しっかりとすくい取る。
8 沸く直前で、頭を入れる。頭を入れ地(煮汁)が沸いたら、火を止め自然に冷ます。
冷ましたら冷蔵庫に入れる。
※タコのみの煮物なら工程8で完成です。
よりしっかりと味を含ませたいと思うなら、冷蔵庫に数時間入れその後、食べるなど。
好みや盛り付けのイメージに合わせて切るなどして、お召し上がりください。
コツ!ポイント!
※自然と冷ますことで(冷めていく段階)食材により味が入っていく。
※冷ます際に煮汁からタコが出ているようなら、画像のようにキッチンペーパーなどをかぶせるなどする。
タコ/タコは柔らかく/大根には味を含ませる/煮物/作り方
1 大根の皮をむき、好みの大きさに切る(面取りするなど)。
鍋に米の磨ぎ汁(なければ水)、大根を入れ火にかけて下茹でする。
下茹でを終えたら、水にさらす。
コツ!ポイント!
※磨ぎ汁を使ってアク下茹でをした場合、再度、さっと湯で磨ぎ汁の臭いを落とす。
さらした大根をさっと蒸し水気を飛ばすなど、様々なやり方があります。
好みに合わせてお試しください。
※大根特有の臭みがあるので、下茹でしてアクや臭みを落とす。
2 先程、解説した工程8まで済ませた(沸かして火を止めた状態)タコを地(煮汁)から取り出す。
コツ!ポイント!
※煮汁に浸けたまま冷ます前の段階。タコを入れ煮汁を沸かしたら、一度タコを煮汁から取り出す。
画像でも確認出来るかと思いますが、湯気の出る温かい状態。
3 タコを煮た地(煮汁)に大根を入れ火にかける。
コツ!ポイント!
※大根をコトコトと炊き味を含ませると、その分、煮汁が詰まり味が濃くなってしまうので、出汁を足すなど調整する。
4 煮汁が沸いたら、火力を落としコトコトとした状態で炊いて、大根に味を含ませていく。
5 大根を好みの感じに煮終えたら、先程、取り出しておいたタコを入れ、一煮立ちさせて火を止める。
6 キッチンペーパーなどをかぶせ、自然と冷まし味を含ませる。
※冷まし終えたタコ煮物の様子。
※仕上げたタコの様子。
※火が通っているか確認したければ、切り口を見る。画像のように身が白くなっていれば、火が通っている。
7 器に大根、好みの大きさに切ったタコを盛り付けて完成。
タコ/イイダコ/煮方について/料理に対する考え
タコの煮に限らず、同じ料理でも考えや作り方、好みや味つけなど様々です。
今回の煮物の作り方も同様で、タコの柔らか煮などの場合、長時間炊いたり、足を叩いて繊維を壊し柔らかくするやり方など様々です。
イイダコなど、沸かした状態の地から炊いて、即、冷まして煮汁に浸けて味を含ませるようなやり方など。
どれが正解なんてことは料理にはない。正解は人それぞれ異なると私は考えています。
自分が旨い!提供する相手が旨い!と感じる方が1人でもいればそれは正解です。
今回のタコの煮方に関しても、この作り方で解説したのには自分なりの考えがあります。
この時期に釣れるタコは200g~300gが大半かと思います。
それらを踏まえ、火の通り具合などを考慮し、沸いた状態の地ではなく、冷たい状態の地から先に足を炊き、その後、頭も入れ一煮立ちさせ、火を止め自然に冷まし味を含ませる。
必ずしもこれが正しい。人の作り方は間違っている。なんてことは全く思っていません。
ただ、長くこの仕事をして、毎年楽しみにしてくれる方がいるのも事実です。
このように、状況や食材の状態などに合わせて作り方を変える。
それには、これにはこれと決めつけず、様々なやり方を知る。色々と試す。
これが一番だと思います。
当ブログは人を否定したり、これが一番!だからこうしなさい!というつもりは一切ありません。
料理を楽しんで様々なやり方を皆様に知って頂くことで、少しでも皆様の料理ライフのお役に立てればという思いで、記事を書いています。
なので、当ブログのやり方が正解などと決めつけずに、参考程度に考え、料理を楽しみながら色々と試し、自分の正解を見つけてください。
少しでも皆様の、お役に立てれば幸いです。
たこわさ/たこわさび/作り方
たこわさ/たこわさび/アレンジ/作り方
様々な野菜や魚介の下処理/下ごしらえ/レシピ/食べ方
それでは皆様お付き合いありがとうございました!
また宜しくお願い致しますぅ。