【板前レシピ】秋刀魚(サンマ)の刺身の作り方/刺身の切り方

サンマの刺身が旨すぎる!刺身の飾り切りや飾り包丁、そぎ造り(へぎ造り)、コバのつけ方など、切りつけ(切り方)/レシピ/作り方など、まとめて徹底解説!

秋刀魚の刺身って食べたことないや。

旨いのかなぁ。

毎回、刺身を決まった切り方してる。

あしらい(掻敷/かいしき)を

それっぽく見えるように、盛り付けるから、

刺身の切り方は、特に気にしてないなぁ。

刺身の切りつけ(切り方)に興味はあるけど、

切りつけなんて分からないし。

普段適当に切って、適当に盛り付けてる。

うーん。なんかいい刺身の切りつけ(切り方)はないかなぁ。

なんて方が居るとか居ないとか。

ちょっと待った!

刺身の切りつけ(切り方)に、興味はあるけど、

切り方が分からない。切り方なんて知らない。

だから適当に切って、適当に盛り付けてる。

切りつけ(切り方)は、特に気にせず、

それっぽく切って、それっぽく、これでもかってくらいのあしらいを盛り付けてる。なんて方など、

料理は何が正しく、何が間違いなんてことはなく、自分が食べる方が、それをよいと思うのであれば、

それは、その人にとっての正解だと、

私は思うのであります。

が、しかし。

それらを否定する訳ではないのですが、

今までの経験や料理に対しての考え方などを含め、

個人的には、うーん。

それは、なしかなぁ。

と、思うのでございます。

ただ、食べられればよいというなら、

それでよいのかも知れないですが、

興味があって料理をするのに、

分からないから、知らないからやらない。

これは、かなりもったいないと、

私は思うのであります。

刺身を適当に切って、それっぽく見えるように、

あしらいをこれでもかってくらい盛り付ける。

これに関しては、なんと言ったらよいのか。

まず、何がメインなのかが大切で、

パッと見。華やかそうに感じても、

いざ料理を食べようと、メインとなる食材を見たとき、なんだこれ?

どれだけ飾ったところで、どれだけ高価な食材を使ったところで、メインとなる食材/料理が適当であれば、全てが台無しになってしまう。

飾りは飾り。メインを引き立たせてこそ。

意味がある。

当ブログで解説する際、特に意識しているのが、

メインとなる食材/料理が引き立つよう、

いかにシンプルに盛り付けるか。

料理は目で食べる。なんて言われることもありますが、それは間違いない。と、個人的にも思います。

が、しかし。

個人的な解釈としては、飾りは飾り。

メインとなる食材/料理を引き立たせてこそ。

目で【食べる】の【食べる】の言葉通り、

食べるのは食材/料理。

メインとなる食材/料理をいかに、引き立てるか。

いかに、メインとなる食材/料理を見栄えよく盛り付けるか。

が、最も大切なことだと思うのでございます。

おっと。またまた話が長くなってしまいました。

この話はこれくらいにして。

そこで今回!

秋刀魚の皮の引き方や、あしらい/掻敷を使わなくても、

見栄えよく盛り付けることができる。

様々な刺身の切りつけ(切りつけ方/切り方)、

秋刀魚の刺身の作り方/食べ方などについて、まとめて解説していこうと思います。

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秋刀魚(サンマ)/刺身の作り方(切り方/切りつけ方)

1 秋刀魚を捌き(三枚におろす)、骨を抜く。

※秋刀魚(サンマ)の水洗いや骨の抜き方など、

捌き方/おろし方(基本となる三枚おろしや大名おろし)について、詳しくはこちらをご覧ください。

秋刀魚(サンマ)のさばき方/おろし方

itamae-recipe.com

秋刀魚(サンマ)/皮の引き方/皮の取り方

(1)皮の引き方/皮の取り方(頭側から尾側)

1 三枚におろし、骨を抜いた身の頭側(端)の皮を少しめくる。

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2 皮側を下に向けて置く。

少しめくった皮を押さえ、包丁の刃または、背を皮から浮かせないようにピタリと当てる。
包丁を皮に沿わせて頭側から尾側に向かって、

皮から身を剥がすように皮を引いていく。

コツ!ポイント!

※皮に当てる包丁についてだが、

包丁の刃または、背を使い皮を引く。

個人的には、皮を引く際、刃を使うか背を使うかは、どちらでもよいと考える。

皮を引く際、刃を使うよりも、背を使った方が、

皮を切りずらい。

好みに合わせて、お試しください。

※頭側の少しめくった皮の端を押さえ、皮にピタリと包丁を当てる。

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※包丁を皮にピタリと当て、包丁をスーと流すように、頭側から尾側に向かって皮を引く。

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※頭側から尾側に向かって、皮から身を剥がすように、一気に皮を引く。

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※包丁の背を使うと、皮を切らずに引きやすい。

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※皮を引き終えた様子。

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(2)皮の引き方/皮の取り方(尾側から頭側)

1 皮側を下に向けて置く。

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2 端付近の身に、皮一枚残すように、切り目を入れる。

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3 包丁の刃または、背を皮にピタリとつけ、

尾側から頭側に向かって、皮から身を剥がすように皮を引いていく。

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※皮から包丁を浮かせないよう注意する。

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※皮から身を剥がすよう、一気に皮を引いていく。

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※皮目を綺麗に皮を引くポイントとしては、

とにかく、皮から包丁を浮かせないことを意識する。

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※皮を引き終えた様子。

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刺身/そぎ造り(へぎ造り)/切り方

(1)そぎ造り(へぎ造り)

1 皮目を上に向けて、斜めに角度をつけて置く。

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2 身の端を少し落とし、形を整える。

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3 包丁を寝かし(倒し)スーと流すように切りつける(削ぎ切り)。

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※皮目を上にして、切りつけした【そぎ造り/へぎ造り】の様子。

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(2)そぎ造り(へぎ造り)/小刃付き(こばつき)

1 皮目を下に向け、斜めに角度をつけて置く。

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2 身の端を少し落とし、形を整える。

コツ!ポイント!

※コバをつけて、そぎ造り(へぎ造り)にする場合、

切りつけるときと同様に、形を整える必要がある。

端を切り外す直前で、寝かしていた(倒していた)包丁を立て、身を切り外す。

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※端を少し切り外す直前に、包丁を立てて切り外す。

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3 包丁を寝かせ(倒し)、そぎ切りする。

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4 身を切り外す直前に、包丁を立てる。

切り外す際、立てた包丁の刃先を使い、

真っ直ぐ手前に引くように、身を切り外す。

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※コバ(角を立たせた)をつけて切りつけた、切り身の様子。

コバをつけることで、切り口(断面)に、

段差がついたような切り身になる。

コバをつけることで、切り外した部分に角ができ、

皮目の輪郭をハッキリ(際立たせる)とさせることができる。

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※コバをつけた切り身の様子。

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刺身/飾り包丁(かざりぼうちょう)/切り方

(1)飾り包丁(かざりぼうちょう)

1 皮目を上に向けて、置く。

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2 表面に包丁で浅く、切り目を入れる。

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※皮目に浅く、切り目を一本入れた様子。

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3 皮目に浅く、切り目を二本入れた様子。

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※飾り包丁を入れ、適度な大きさに切る。

表面に丸みをつけるように、重ねる(盛り付ける)ことで、切り目を際立たせることができる。

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(2)飾り包丁(かざりぼうちょう)/鹿の子造り(かのこづくり)

1 皮目を上に向けて置く。

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2 皮目の端から、斜めに浅く切り目を入れていく。

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※皮目の端から切り目を入れている様子。

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※斜めに浅く切り目を入れ終えた様子。

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※斜めに浅く切り目を入れ終えたら、

再度、端から交差するように、斜めに浅く切り目を入れる。

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※皮目に浅く格子状(鹿の子)に、切り目を入れ終えた様子。

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※皮目に格子状(鹿の子)の切り目を入れ、

適度な大きさに切る。

表面に丸みをつけるように、盛り付ける(重ねる)ことで、格子状に入れた切り目を際立たせることができる。

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刺身/飾り切り/切り方

木の葉造り(このはづくり)

1 皮目を上に向けて置く。

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2 大きさや好みにより異なるが、六等分程度に切る。

コツ!ポイント!

※個人的にサンマを使って木の葉造りにする場合、

仕上がりのイメージ(見栄えなど含め)を考慮し、

片身(1/2)を使う。

※参考までに、木の葉造りの基本的な切り方(等分に切る方法)

例として、細魚(サヨリ)を一尾使う場合、

皮目を上にして、上身と下身の左右を揃えて重ねる。

重ねて上に置いた身を少し手前にずらす。

半分に切る(上身と下身/計二枚→四枚)。

同様に、少し手前にずらすように重ねる。

半分に切る(四枚→八枚)。

同様に、少し手前にずらすように重ねる。

半分に切る(八枚→十六枚)。

手前にずらすように、重ねて切った切り身を倒す。

左右の身を合わせて、木の葉の形に整える。

木の葉の形に整えると【木の葉造り】

藤の花の形に整えると【藤造り】

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3 切り身を少し手前にずらすように重ね置く。

コツ!ポイント!

※切り身をどの順で、重ね置くかについてだが、

個人的には、仕上がりを考慮し、

尾側の身(奥/下)から頭側の身(手前/上)になるように重ね置く。

好みに合わせて、お試しください。

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4 手前にずらすように、重ねた切り身を縦半分に切る。

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5 半分に切った身を左右に倒す。

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6 左右に倒した身を合わせ、木の葉の形に整える。

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秋刀魚(サンマ)の刺身/盛り付け/食べ方

1 器に、各種切りつを見栄えよく盛り付ける。

コツ!ポイント!

※食べ方としては、生姜醤油をつける。

薬味に刻んだネギを使うなど、

好みに合わせて、お試しください。

※切りつけを変えることで、あしらい(掻敷/かいしき)を使わなくても、見栄えよく盛り付けることができる。

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どうでしょうか?

同じ魚の刺身でも、切り方(切りつ)一つで、

まるで別物!?

今回はこう切ったけど、

次はこんな切り方にしよう!

うーん。

せっかくなら、これとこれを組み合わせてみよう!

てな感じで、料理がさらに楽しくなること間違いなし!?

この機会に是非、お試しください。

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それでは皆様、お付き合いありがとうございました!

また、宜しくお願いいたしますぅ。